『余白思考』山﨑晴太郎
No.1843 2024年2月4日読了
論理的思考は、論理的に実証可能なものを積み上げて最適解を得る思考法。
論理的思考による従来の仕事のあり方や価値の生み出し方には、限界があると考えられていて、最近ではアート思考とかデザイン思考とか、そういう思考法が出てきているのだと思います。
アート思考は、自分自身の経験や興味に基づいて非連続なコンセプトを導き出す方法。
デザイン思考は、他者視点で解決策を導く方法のことと、この本では書かれている。
著者の提案は、アート思考やデザイン思考と関連していると思うが、余白思考だ。
常識にとらわれないで考えてみる。
前例と違ったことでも、恐れず踏み出してみる。
白と黒の間にある灰色の領域を活用してみる。
このような柔軟な考え方を余白思考と呼んでいるようだ。
僕も実はこのところ「余白」というものの重要性を考えていた。
僕の場合は、一日の中にいろんな予定を詰め込んで、仕事に追われて過ごす毎日に疑問を持ったのがきっかけだ。
そんな状態で果たして良い仕事ができるのだろうかという疑問だ。
なので「余白」というキーワードが引き寄せて、この本を買って読んだ。
僕の場合は時間とか、せいぜい手帳に書き込む予定とか、そういうもの限定だったが、この本は幅広かった。
仕事だったり、人間関係、コミュニケーション、自分の頭の中までカバーしている。
そんなカテゴリーで「余白」の重要性を書いた本だと思う。
書かれていることはシンプルなんだけど、どうしても論理的思考が邪魔して難しい印象を受ける部分も多々あった。
自分で考えている「余白」について、更に思考を巡らせるためのヒントになり得ると思う。
特に人と人が理解し合うということは、お互いの余白の部分での話であって、コアな部分は自分軸として守って行く、みたいな考え方には大いに賛同できた。