読書記録

『寿命が尽きる2年前』久坂部羊

No.1865 2024年4月20日読了 今月の2冊目。先月あたりから、読書は超スローペースに。反面、読みたい本が沢山貯まっていて、積読本と読みかけの本で、本棚がいっぱいになっている。ちょっとちぐはぐかも知れないけれど、多分これからペースは上がって行くものと思います。 著者はお医者さんで作家。高齢者医療に携わり、小説を書いて作家デビューされています。 現代医療への批判も含まれている本です。健康診断によって心配を煽るような医療への批判であり、延命治療への批判もあります。私の場合、今の年齢のせいかも知れませんが、久坂部さんの意見に賛成です。会社勤めをしているので、健康診断の受診は必須なので、仕方な[…]
麦二郎
先週

『じい散歩』藤野千夜

No.1864 2024年4月14日読了 このところの2週間ばかり、読書はほとんどできていませんでした。この本を少しずつ読み進めていた以外は、ほとんど読めていません。新しい年度始まりに、読書にエンジンをかけようと思っていたのですが、思いどおりには行かなかったようです。時間が無かったわけではないのですが、少々仕事が忙しくて、気持ちに余裕が無かったのだろうと思っています。 さて、本題に入りましょう。この本を買った時に、期待していた内容とは、どういうものだったか。おじいさんが散歩をしている途中で出会った人や起こった事が、ユーモラスに描かれている短編小説をイメージしていました。 全然違っていました。お[…]
麦二郎
先週

『奇跡を起こすたった1ページのノート術』知的生活追跡班

No.1863 2024年3月29日読了 この本を初めて読んだのは、2017年6月のこと。7年近く本棚にずっとあったと言うことになる。そのうち改めて読もうと思うことが、如何に当てにならないか、ということを証明しているようだ。再読したい、改めてもっとじっくり読みたいと思ったら、間髪を入れずに読むことにしよう。 6章に分かれて、ノート術を中心に手帳術やメモ術も含めて、そのヒントが書かれている本。各章の終わりにはコラムがあって、そこでは文房具が照会されている。どちらかと言うと、広く浅くという本になると思う。 1ページを半分に分けて使ったり、コーネルメソッドだったりする。方眼ノートは半分のところに線を[…]
麦二郎
4週間前

『記憶力日本一を5度獲った私の奇跡のメモ術』池田義博

No.1862 2024年3月23日読了 読んだ本はなるべく保管せずに処分することにしているので、再読しようと思っている本だけ少し残っています。それもそろそろ片づけようかなと思い、今月は時々再読しています。この本もそういう本のうちの1冊。発行日は2018年になっていますから、結構長い間本棚に保管していて、読んでなかったことになります。 「奇跡の」というと、少々大袈裟に聞こえます。目標を書いて目に付くところに貼っておくと、達成可能性がアップするということを指しているのではないかと思います。手帳の本でもそういう本があった気がします。記憶力の良い著者の記憶力アップを実現したメモ術ということかも知れま[…]
麦二郎
先月

『病院に行かない生き方』池田清彦

No.1861 2024年3月21日読了 生物学者の池田清彦先生の健康や老化に関する本。 何と70代後半の年齢にもかかわらず、毎日お酒を飲んでいるそうで、飲まなかったのは1日だけと言うから、驚いてしまった。毎日飲んでも大丈夫な人もいるし、そうでなくて一滴も飲めない人もいるのだから、人間には大きな個体差がある。お酒だけではなく、血圧など健康診断で計測されるいろいろな数値も然り。数値の平均的な値を外れたからと言って、それを健康でなく病気にしてしまう現代の医療への批判の書とも言って良いと思う。実際同感することが多々あった。 お酒を飲むことの言い訳みたいに聞こえるかも知れないけれど、飲まないことのスト[…]
麦二郎
先月

『仕事と勉強ができる人のリアル「ノート&メモ」術』戸田覚

No.1860 2024年3月19日読了 自分なりのノート術を考えたいと思っているので、引き続きノート術の本を読んでみた。3月18日に発行された本なので、とびきり新鮮な本だ。 良く読んで(眺めて)いたことのある「ほぼ日手帳公式ガイドブック」とか、ムック本のノート術のように、いろいろな方の実際のノートの写真が沢山載っている。前半は仕事のノート、後半が勉強ノートだから、なるほど「仕事と勉強ができる人」とタイトルにあるとおりだった。しかも「リアル」だから、その人達のノートの写真が掲載されている。本屋さんでパラパラと捲っただけで、どんな本か一目瞭然なんだけど。 この手の本は、眺めていると「素晴らしい![…]
麦二郎
先月

『たった1分ですっきりまとまる コクヨのシンプルノート術』コクヨ株式会社

No.1859 2024年3月16日読了 再読と思っていたら、再々読だった。さすがにそろそろ見極めて、自分のノート術に取り入れるものは取り入れよう。気になったノート術をメモしておいたので、そのメモをここに書き写しておこう。 図で考えをまとめるなら、方眼ノート。議事録やデータをまとめるなら、横罫ノート。クリエイティブなら、無地ノート。 インプット用なら、横罫ノート。アウトプット用なら、方眼ノート。メモは、小さいノート。発想を求めるなら、大きいノート。 日付とタイトルをページ右上に書く。提案書の構成を考えるなら、A4方眼で。タスク管理やメモを、A7方眼で。打ち合わせメモを即ToDoリストにする。図[…]
麦二郎
先月

『ラブカは静かに弓を持つ』安壇美緒

No.1858 2024年3月9日読了 2023年の本屋大賞で第2位になった本。新刊の時に買いそびれていたので、図書館で予約待ちをしてやっと2週間前に順番が来た。さっそく読み始めてみたものの、他の本を読んでいたこともあり、最初はスロースタート。ここ数日でやっと読み終えた。 少年時代にチェロ教室に通っていて、事件に巻き込まれ怖い思いをし、不眠を抱える主人公の橘は、音楽著作権を管理する団体の社員。音楽教室を営む会社との裁判を控えており、橘はスパイとして音楽教室にもぐり込む。チェロ講師に教わり、その教え子達とも知り合って行く中で、橘はスパイの身に後ろめたさを感じ始める。再びチェロの演奏をする中で、過[…]
麦二郎
先月

『60歳からは、「これ」しかやらない』和田秀樹

No.1856 2024年3月2日読了 タイトルからして、「60歳以降は我が儘な生き方をしてもOK!」みたいな内容かなと想定して、買ってみた本。確かに想定と大きく外れているわけではないけれど、健康面特に健康診断とか血液検査の数値などの内容が半分を占めていたのは、少し想定外だった。 章立ては3つで、人間関係と健康とお金が切り口。印象に残ったのは、やはり健康が切り口の第2章。日本の医療は、数値を下げることを目的としているとのこと。全くそのとおりだと思う。実際に私も病院に通う身だけど、常に数値ありきで、血糖値や血圧、尿酸値などがチェック項目だったりする。コレステロールなども言われるが、処方されるのは[…]
麦二郎
先月

『仕事は「段取りとスケジュール」で9割決まる!』飯田剛弘

No.1852 2024年2月22日読了 ほんの10冊程度だけど、本棚に再読したいと思っている本を保管している。読んだらさっさとメルカリで売るか、ブックオフに持って行くかしてしまい、本を貯め込まない方なので、本棚はむしろ本以外のものが多くなっている。この本は、2018年の年末に一読した本だから、実に5年以上本棚にあったと言うことになる。仕事術の基本がまとまっている本なので、もう一度いつか読もうと思った。 今回再読してみて、改めて大事だと思うことがいくつかあった。 段取りをするにも、所要時間の見積もりは重要で、経験則によるか思っている1.5倍くらいの時間を見積もり、余裕を持たせておくこと。やるべ[…]
麦二郎
2ヶ月前

『お帰り キネマの神様』原田マハ

No.1851 2024年2月21日読了 2011年に出版された『キネマの神様』は、山田洋次監督により映画化され、2021年に公開された。映画は原作を大幅に書き換えていたようだが、その映画を元にノベライズされたのがこの『お帰り キネマの神様』だ。今回読んだのは文庫本だけど、『キネマの神様 ディレクターズカット』という単行本が2021年に出版されている。この単行本の文庫化なんだと思う。 時は令和元年秋、円山郷直とその家族の暮らしから入る。郷直ことゴウは、酒と博打で年金もシルバー人材センターを通じた僅かな収入も使い果たす生活。娘は孫と一緒に出戻って、妻も含めて家族4人で暮らしている。 時を遡り、昭[…]
麦二郎
2ヶ月前

『50歳からの新NISA活用法』中野晴啓

No.1848 2024年2月12日読了 もう始まっていますが、新NISAとやらはどんなものなのか、珍しく投資に興味を持って買ってました。ちょっと読みかけていましたが、そのままお蔵入り。長期間積読本だったのですが、救出しました。思い切って読んでみようと、途中から一気読みしてみました。やっぱりこのジャンルは苦手です。 そういう私には、やさしく解説されていて、とてもわかりやすかった気がします。新NISA登場の理由についても勉強になったと思います。NISAと新NISAの違いについても、理解できました。著者が勧める投資信託についても、ある程度理解できた気がします。 最後の2つの章、第5章と第6章が興味[…]
麦二郎
2ヶ月前

『さみしい夜にはペンを持て』古賀史健

No.1847 2024年2月11日読了 この本は、どんなジャンルと言ったら良いのだろう。本の帯の糸井重里さんのコメントでは、長編詩や冒険絵本などと表現されている。物語であり、挿絵も沢山入っているので絵本のようであり、文章を書く秘訣が語られていたりするから、実用的な面もある。この本を読むと、無性に日記を書きたくなるから、魔法の本かも知れないし。 舞台は何と、海の中である。海の中学校のあるクラスで、何となく仲間にすんなり入れないタコジローが主人公だ。タコジローがヤドカリのおじさんに出会うところから、物語は始まる。おじさんは、タコジローに日記を書くことを勧め、日記の書き方の指南をする。 日記の書き[…]
麦二郎
2ヶ月前

『いちばんやさしいWordPress入門教室』佐々木恵

No.1846 2024年2月10日読了 このブログの作成には、WordPressを利用している。沢山のテーマと呼ばれるブログのテンプレートのようなものが用意され、プラグインをインストールすることで簡単に機能アップができるのがWordPressで、しかも無料なのだ。まだまだ知らない機能があるだろうと、この本を買ったのはずいぶん前のこと。いつだったか覚えていないけれど、2年くらいは経っている気がする。その証拠にこの本が対応しているWordPressのバージョンが低く、一部今と違っている部分もある。ただ、ほとんどは問題ないので、WordPressの基礎的な知識は十分得られると思う。 WordPre[…]
麦二郎
2ヶ月前

『余白思考』山﨑晴太郎

No.1843 2024年2月4日読了 論理的思考は、論理的に実証可能なものを積み上げて最適解を得る思考法。論理的思考による従来の仕事のあり方や価値の生み出し方には、限界があると考えられていて、最近ではアート思考とかデザイン思考とか、そういう思考法が出てきているのだと思います。アート思考は、自分自身の経験や興味に基づいて非連続なコンセプトを導き出す方法。デザイン思考は、他者視点で解決策を導く方法のことと、この本では書かれている。 著者の提案は、アート思考やデザイン思考と関連していると思うが、余白思考だ。常識にとらわれないで考えてみる。前例と違ったことでも、恐れず踏み出してみる。白と黒の間にある[…]
麦二郎
2ヶ月前

『成瀬は信じた道をいく』宮島未奈

No.1841 2024年2月2日読了 『成瀬は天下を取りにいく』の続編。相変わらず成瀬のキャラは面白い。「ときめきっ子タイム」と「成瀬慶彦の憂鬱」、「やめたいクレーマー」、「コンビーフはうまい」、「探さないでください」の5編が収録されている。「やめたいクレーマー」は「小説新潮」掲載作品で、他は書き下ろし作品。 どんどん成瀬ファンが増えていく。小学生、高知から来た受験生、クレーマーの主婦、びわ湖大津観光大使の女性など。そして成瀬の親友の島崎は健在。 変わっていて、他には知らないキャラである成瀬の魅力満載といったところ。とぼけているかのような変に真面目な面が際立っている。その時は関わりたくないと[…]
麦二郎
2ヶ月前

『星を編む』凪良ゆう

No.1839 2024年1月30日読了 「春に翔ぶ」と「星を編む」、「波を渡る」の3編の小説が収録されている。凪良ゆうさんの小説は、何だかんだでだいたい単行本が出たら買って読んでいる。『流浪の月』も初めて読んだ、他には無さそうな小説だったと思うが、『汝、星のごとく』はある意味衝撃的な作品だったと思う。こんなにすごい小説を書けるなんて、凪良ゆうさんって何者なんだと思ったものだ。 あれから少し時間が経って、すっかり『汝、星のごとく』を忘れていた気がする。でも、この『星を編む』が出版されて、迷わず買って読みたいと思った。そして、今回読んでみて、『汝、星のごとく』のスピンオフだと聞いていたけれど、サ[…]
麦二郎
2ヶ月前

『踏切の幽霊』高野和明

No.1838 2024年1月28日読了 読み応えのある作品で、直木賞候補になった作品というのは、頷けました。この作品のことをどこで知ったのか、忘れましたが、気になった頃図書館で予約をして、長い間待って、やっと読めました。こういう読み応えのある本と出会うと、本当に読んで良かったと思います。 ミステリー作品なので、ネタバレは避けたいと思います。なので抽象的な感想になってしまうかも知れませんが、とても哀しい物語でした。感じ方によっては、いろんな面で人間の哀しさを目の当たりにしてしまいます。読後感が悪いかと言うと、やっぱり救われるものはあったのか、そんなに悪くはありません。すっきりしたかと言うとそう[…]
麦二郎
3ヶ月前

『耳鳴りと難聴のリセット法』木村至信

No.1837 2024年1月24日読了 「耳鳴りと難聴のリセット法」とは、次の4つでした。「あくび耳抜き法」と「アオアオ発生法」、「餃子耳法」、「耳マッサージ法」の4つです。加齢によって衰えている聴覚をある程度改善する方法です。メインは難聴対策でしょうか。 この本前編で訴えられているのは、難聴を侮らないということです。聴覚障害の重大性や如何に聴覚障害になってしまうと、今とは別の世界に自分を置いているかのようなものだということが、この本全体を通して説かれていると言っても良いです。耳鼻咽喉科と言うと、それほど頻繁にかかっていないですし。内科などと比べるとあまり行ったことはありません。こういう風潮[…]
麦二郎
3ヶ月前

『低コスト生活』かぜのたみ

No.1836 2024年1月22日読了 かぜのたみさんはYouTuberで、「暮らしと自分をととのえる」というテーマで発信されているようです。もともとはミニマリストとして発信されていたようですが、お金のつかいかたや働き方にシフトされてきたようです。私の場合は、YouTubeはほとんど見ないので、この本を読んで初めて知ったのですが。 ミニマリスト関連の本は、結構読んでいます。ミニマリストと言うと、モノを減らして暮らしている人みたいなイメージがあるかも知れませんが、そうではなくてその人にとって本当に必要なモノだけで暮らしている方だと思います。他人が持っていて便利そうだからとか、流行っているからだ[…]
麦二郎
3ヶ月前