『さみしい夜にはペンを持て』古賀史健

麦二郎
麦二郎

No.1847 2024年2月11日読了

この本は、どんなジャンルと言ったら良いのだろう。
本の帯の糸井重里さんのコメントでは、長編詩や冒険絵本などと表現されている。
物語であり、挿絵も沢山入っているので絵本のようであり、文章を書く秘訣が語られていたりするから、実用的な面もある。
この本を読むと、無性に日記を書きたくなるから、魔法の本かも知れないし。

舞台は何と、海の中である。
海の中学校のあるクラスで、何となく仲間にすんなり入れないタコジローが主人公だ。
タコジローがヤドカリのおじさんに出会うところから、物語は始まる。
おじさんは、タコジローに日記を書くことを勧め、日記の書き方の指南をする。

日記の書き方に関しては、いろいろ参考になったことがある。
そもそも「考える」と言うことは、「答え」を出そうとすること。
便利な言葉で片づけて、ことばを決めるのが早すぎると文章から心が離れていく。
出来事ではなく、考えたことを書く。
自分の気持ちをスケッチするように書く。
全体より細部を見つめて書く。

ボキャブラリーの重要性。
早送りの文章ではなく、スローモーションの文章。
大皿を小皿に分けるような文章でわかりやすくなる。
これは何に似ているかということを考えて文章にする。
思い付いたことをメモしておく。

日記の読者はいないのが普通と思っていたら、いるらしい。
何と未来の自分だということだ。
なるほどと思った。

改めて「日記」というものを書いてみたいと思う。
一時期止めていたモレスキンに書いている日記だが、復活させることにした。

麦二郎

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