『六十一歳、免許をとって山暮らし』平野恵理子

麦二郎
麦二郎
2024年1月12日

No.1831 2024年1月11日読了

イラストレーターの平野恵理子さんのエッセイ。
『五十八歳、山の家で猫と暮らす』を読んだのは、約3年半前の2020年7月このとだった。
五十八歳から六十一歳だから、だいたいそれくらいの時間が経ったことになる。
だんだんと山の暮らしにも慣れ、60歳を超えて運転免許を取る話が中心になっている。

五十八歳で山の家に引っ越し、猫と一緒に暮らし始めた著者は、車も買って山暮らしを謳歌している。
11の話で構成されているエッセイだけど、一つの物語のようだ。
本の始まりは、まずは運転免許を取るところから。
思わず自分が運転免許を取った時のことを思い出しながら、教習などのシーンを読む。
実際にはそんな昔のことは、すっかり忘れているのだけど。
山の家の下水や水道などのインフラのこと、キイロスズメバチが営巣した話など、山暮らしの大変さも伝わってくる。
東京へ出掛けて、あずさに乗り遅れた話は、とても面白かった。
ありがちな話は親近感を覚えるのか、楽しく読める。
山の家を訪れる動物たちの話などは、今だったら熊なんだろうけど、幸いまだ熊は現れていないようだった。
後半は、運転に慣れてきて、いろんなところに出掛けて行く話や「ヨゲンノトリ」という「アマビエ」につづく疫病退散グッズの話。
検索してみると、いろんなグッズや日本酒まであった。
この本を読むまでは、全然知らなかった。
最後の肋骨を骨折する話は、とても笑えない。
しかもお正月の話なので、さぞかし大変な新年だったろうと思う。

エッセイを読むのは、いつ以来だろうか。
ビジネス本は読むのですが、最近はビジネス本とか自己啓発本を読み続けています。
この本は、何よりも本の装丁が素晴らしい。
イラストの装丁がきれいで、とてもいいなと思い本を選んだ。

今年は本を沢山読みたいと思っているのですが、今のところ良いペースで読めています。

麦二郎

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