『刑事何森 孤高の相貌』丸山正樹

麦二郎
麦二郎

No.1792 2023年7月21日読了

『デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士』を読んだのは、2015年11月のことでした。
単行本では『デフ・ヴォイス』というタイトルだったのが、2015年8月に文庫本化されて、『デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士』と改題されています。

その後2018年には、『龍の耳を君に デフ・ヴォイス新章』が出版され、2019年に『慟哭は聴こえない デフ・ヴォイス』が出版されています。
この二つの作品は、文庫本化されています。
そして2021年8月『わたしのいないテーブルで デフ・ヴォイス』が出版されていますので、『デフ・ヴォイス』シリーズは4冊ということになります。
第2作以降はまだ読んでいませんから、ぜひ読んでみようと思っています。

さて、本題の『刑事何森 孤高の相貌』の話に戻ります。
この本は図書館で借りてきて読んだのですが、最近『刑事何森 逃走の行先』という本が出版されて、これをすぐに買ったのですが、その前作があることを知りませんでした。
なので、『刑事何森』シリーズも最初から読んでおきたいと思い、読みました。

3つの短編が収録されています。
「二階の死体」と「灰色でなく」、「ロスト」の3編です。
「ロスト」が他と比べて倍くらい長いので、これは中編と言った方が良いかも知れません。

いずれもミステリー作品です。
「二階の死体」は、事故で車椅子生活となってしまった娘の母親が二階で殺される事件が起き、その真相を何森刑事が追いかけます。
「灰色でなく」は、ある事件で自供した犯人に不自然さを感じた何森刑事が、その事件の真相を解き明かす物語です。
最後の「ロスト」は、強盗事件の犯人が自動車事故で記憶喪失となり、刑期を終えて出て来るという設定で、その事件の真相が何森刑事によって解き明かされるという物語です。

これ以上書くとミステリーのネタバレになってしまうので、内容については触れません。
丸山正樹さんの書くミステリーは、非常に読み易く、そしてストーリー展開も好みです。
これは最新作の『刑事何森 逃走の行先』も期待できそうです。

新作が気になり始めたのは、『ワンダフル・ライフ』を読んで以降ですが、見逃していた新作があったのに気づきました。
小説家デビューが2011年なので、それほど作品数は多くありません。
全部読んでみたいと思っています。

麦二郎

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