『神さまのビオトープ』凪良ゆう
No.1760 2023年3月29日読了
凪良ゆうさんは、BL(ボーイズラブ)作品の作家としてデビューし沢山の著作があったが、一般文芸小説作品として2017年に、この作品を刊行された。
本屋大賞の『流浪の月』を読み、『わたしの美しい庭』、『滅びの前のシャングリラ』と読んだのですが、過去の作品を読みたくなって、この本を読んだと言うわけです。
最新刊は『汝、星のごとく』ですが、刊行された時に買いそびれたので、図書館本を予約しているところです。
独自の世界観があり、読み出したら引き込まれてしまいます。
この本の内容
この本の主人公は、鹿野うる波という女性。
夫に事故で先立たれて、夫の幽霊と一緒に暮らしているのです。
夫の大学の後輩とその恋人の話、ロボットの親友を持っている少年、小さな子供を一途に愛する青年、うる波が勤める学校の生徒男女と4つの話で構成されています。
いずれも、普通とはちょっと違った愛の形、世界観が見られます。
そもそも、夫の幽霊と暮らしていて、ずっと暮らそうと考える主人公は、違った空間を生きているかのようです。
それが自分が勝手に創造した世界なのであって、いつか消え去ってしまうのではないかという不安を持ちながら、自分の目に見えるものを信じようとしているのです。
最初はちょっと戸惑って、読むのに時間がかかった気がします。
途中からは、やっとその世界観に慣れたのか、一気に読み終えました。
これから…
最新刊の『汝、星のごとく』を早く読みたくなりました。
図書館の順番待ちをしている状態ですが、まだまだ先のようです。
どんな世界観を描いているのか、ちょっと楽しみでもあります。