月: 2023年5月

『DRY』原田ひ香

No.1778 2023年5月26日読了 原田ひ香さんの本は、これで15冊目になります。目をつけている文庫本が2冊、図書館で予約している単行本が3冊ありますから、20冊突破は近いかも知れません。最初に読んだのは、2018年2月のことで、『ランチ酒』でした。因みにこれまで沢山読んだ作家ベスト10には、まだ入っていませんが、20冊を超えるとランクインでしょう。 内容について いやいや、酷い話でした。そして、気持ちが悪い。原田ひ香さんの小説でここまで重かったのは、他には無かった気がします。主人公は浮気で離婚されて、子ども達と引き離され、金銭的にも困窮している藍という女性です。祖母と母が暮らす実家に戻[…]
麦二郎
11ヶ月前

『お金の超基本』坂本綾子

No.1777 2023年5月26日読了 時々こういう本、広く浅く大全的な本、を読みたくなる。雑誌のように買って手元に置いておくと、何だか安心して読まないまま放って置いたりする。この本も長い間「積読本」だった。 いざ読んでみようとページを捲ると、関係無いことや関心のないことが結構多いことに気付く。そういうページは思い切って読み飛ばした。無理矢理字面だけ追いかけても、多分時間のムダだろう。 内容について 全部で7章に分かれている。まず1章は、そもそもお金とは何かということが書かれている。お金の機能から価値、生涯のマネープランまで。 2章は「稼ぐ」こと。会社員の保障や給与・賞与の仕組み、退職時の手[…]
麦二郎
11ヶ月前

『飲まない生き方 ソバーキュリアス』ルビー・ウォリントン

No.1776 2023年5月24日読了 「ソバーキュリアス」という言葉は、初めて目にした言葉でした。アルコールを飲まない大人を「ソバキュリアン」と言うそうです。僕の場合は、コロナ禍以降は外で飲む機会はぐんと減りましたが、その分家で飲むことが増えて、意識して休肝日を週に数日作っています。もちろんアルコール依存症と言う認識は無いですが、この本を読んでいると、もしかして依存症か、なんて思うこともありました。 内容 医学的に飲酒が身体に良くないことを説き、飲まない生き方を勧める本なのかなと思っていましたが、そうではありませんでした。著者は医者ではなく、「ソバキュリ」ムーブメントを牽引されている方で、[…]
麦二郎
11ヶ月前

『汝、星のごとく』凪良ゆう

No.1775 2023年5月21日読了 2022年本屋大賞受賞作。2022年8月に出版されている本。発売された時に買って読もうかどうしようか迷って、結局買わなかったので、買いそびれてしまいました。なので、図書館で予約をして順番が回ってきて、読みました。本屋大賞発表以降、本屋さんには沢山平積みされていて、一昨日も本屋さんでその光景を見て、「凄いなあ」と思ったものです。 内容 瀬戸内海の島で暮らす井上暁海とその島に母とともに移住してきた青埜櫂の17歳から32歳くらいまでの物語です。青埜櫂は、母親から離れて暮らすため、東京に出て漫画の原作者になります。井上暁海は、島から出て暮らしたいと考えますが、[…]
麦二郎
11ヶ月前

『時間の超基本』二間瀬敏史/吉武麻子

No.1774 2023年5月19日読了 いつ買ったか忘れたくらい時間が経っています。長い間積読本になっていた本を、やっと読むことができました。長期間積読本になっている本は、残り4冊になりました。 時間は限られているので、特に仕事をして行く中で有効に使いたい気持ちが強いものの一つです。これまで沢山の時間術や仕事術の本を読みました。時間管理と言う意味では、手帳術も同じ部類に入る気がします。実に沢山の本を読み、全く学んでいないわけではないのですが、まだまだ勉強しないといけないと思うレベルです。 そんな意識があって、この本を買ったのでした。ただ、広く浅くみたいな本なので、なかなか読めませんでした。最[…]
麦二郎
11ヶ月前

『優しい死神の飼い方』知念実希人

No.1773 2023年5月14日読了 この本を買ったのは、タイトルに興味を覚えたからと言うことと、知念実希人さんの名前は知っていたけれど、まだ一度も読んだことが無かったから。ネットで調べてみると、この本は「死神シリーズ」の最初の作品で、次が『黒猫の小夜曲』、最新作は『死神と天使の円舞曲』と、3作品があるらしい。他のシリーズは、「天久鷹央の推理カルテシリーズ」や「病棟シリーズ」など。 この本も病院を舞台としている作品だけど、著者はお医者さんなので頷ける。どうやら作家がメインでお医者さんは副業みたいなのだけど。 内容 少々ネタバレなので、予めお断りしておきます。この物語は、犬の姿で降臨した死神[…]
麦二郎
11ヶ月前

『掬えば手には』瀬尾まいこ

No.1772 2023年5月10日読了 瀬尾まいこ作品は、結構沢山読んでいます。僕が読んだ作家さんで数的には10番目の作家さん。感覚的には女性の作家さんの本を沢山読んでいる気がしていましたが、ベスト10だけを見てみると、男女比は5対5なのでした。 瀬尾まいこ作品で初めて読んだのは、『天国はまだ遠く』で、2008年のことでした。たまたま映画も観ましたが、好きな作品です。今回読んだ『掬えば手には』で16作品目です。 作品全般で言えるのは、やさしい物語、ほっこりする物語、良い人しか出て来なくて安心して読める物語、こういうのが瀬尾まいこ作品に言える特徴なのかも知れません。文章も読み易くて、抵抗を感じ[…]
麦二郎
11ヶ月前

『自転しながら公転する』山本文緒

No.1771 2023年5月8日読了 山本文緒さん作品は、これで3冊目。最初に読んだのが『アカペラ』で、2013年のこと。それから長い時間が経って、亡くなられたことを知り、『無人島のふたり』を読んだのが、今年の1月のことだ。だから、まだまだ読み込んでいない作家さんなのだけど、この『自転しながら公転する』を読んでみて、もっと読みたくなったのでした。 内容 主人公の都は、牛久大仏に近い茨城県のアウトレットモールの洋服屋さんに勤める30代前半の女性、独身。この設定からして、その倍くらいの年齢の男性が読む本じゃないかも知れないと、恐る恐る読んだせいか、最初はページが進みませんでした。ゴールデンウィー[…]
麦二郎
11ヶ月前

故郷の料理 “TOSA DINING おきゃく”@銀座

ゴールデンウィーク、5月5日に「たまには東京に行きたい」と言う奥さんのリクエストに応えて、銀座に出掛けました。リモートワークで週に1,2回しか通勤しないと、普段通勤している東京に休日に行くのは億劫に感じてしまいます。今回のゴールデンウィークは9連休だったのですが、我が家は犬猫が居るので、遠出はよっぽど前に準備しないとできません。だいたいは近場に出掛けて美味しいものを食べることで満足していたのですが、東京はちょっとした小旅行のようで、楽しい一日でした。 "TOSA DINING おきゃく"について 銀座一丁目にある「まるごと高知」という高知県のアンテナショップのレストランが、「TOSA DINI[…]
麦二郎
11ヶ月前

何を食べても美味しいお店 “相思豆”@大船

最近は食べることが一番の幸せと感じるようになりつつあり、結構いろんなお店に行っているのですが、なぜかブログを書けない状態が続いていました。タイトルの付け方を変えてみようとか、たまたま読んでいただいた方にも参考になる記事にしようとか、いろいろ考えてしまっていたようです。所詮は素人のグルメブログなのだから、もちろんこれが仕事じゃないのだから、もっと気軽に、思ったとおり書けば良い、そう思うことにしてたまっているグルメ記事を少しずつアップします。 相思豆(チャンスウトウ)について 相思豆は、大船にある台湾料理屋さんです。一度だけ、かなり前にお邪魔したことのあるお店ですが、最近『海の近くのおいしいもの […]
麦二郎
11ヶ月前

『明日できる仕事は今日やるな』マーク・フォスター

No.1770 2023年5月3日読了 僕の本棚には、あと9冊の積読本がある。いつからそうなのか、覚えていないけれど、だいたい10冊以上の積読本が常にあって、新しく本を買うと、最近は新しいものから読むことが多く、この10冊の大半はかなり以前から積読本になっているものだ。これを今月末までに0にしたいと思っている。 この『明日できる仕事は今日やるな』は、比較的最近買った本だ。タイトルに惹かれて買ったものだけど、内容的には結構目から鱗だったりする。これこそが本当の時間管理術なのかも知れないと思った。 内容 第1部から第3部までの3部構成になっている。第1部は、「タイム・マネジメントの基本的考え方」と[…]
麦二郎
11ヶ月前

『夜に星を放つ』窪美澄

No.1769 2023年5月2日読了 窪美澄さんの本は、この本で8作目になる。初めて読んだのは、話題にもなった『ふがいない僕は空を見た』で、その後は出版された順番ではなく、ランダムに読んだ記憶がある。結構重いテーマを扱った作品が多く、全体的なイメージとしては、あまり明るい作品に出会えていないイメージだ。その窪美澄さんが直木賞を受賞された作品と言うことで、期待しつつ新刊を買うこともなく、結局買いそびれてしまった感じで、図書館で予約を入れていた。出てすぐに、または直木賞受賞後すぐに買わなかった理由は、特に思い付かない。タイミングを逃してしまった感じで、それなら気長に図書館の順番待ちをするか、とい[…]
麦二郎
11ヶ月前

『”はかどる人”の整理思考』吉澤準特

No.1768 2023年4月30日読了 仕事は整理なんじゃないかと、経験則でそう思っていました。なので、その考えを裏付けるようなタイトルだったので、この本がとても気になりました。著者の名前には見覚えがあったのですが、調べてみると2020年11月に『仕事力に差がつく超整理術』という本を読んでいました。検索してみて、本の表紙画像を見て、読んだことを思い出しました。でも、内容はあまり覚えていません。 内容 この本は4つに分かれていて、思考とインプット、アウトプット、問題解決がそのテーマです。それぞれに一つか二つのフレームワークが示されていて、その後にいくつかの事例をあげて、実際どのような手法なのか[…]
麦二郎
11ヶ月前

『ある男』平野啓一郎

No.1767 2023年4月29日読了 そんなに時間が経っていないと思っていたのだけど、著者の本を初めて読んだのは、読書記録を調べてみると2019年の秋だった。読んだのは、『マチネの終わりに』だった。読むのに時間がかかる長い小説だったけれど、印象は強かったと思う。今となっては、そのストーリーの詳細を思い出すことはできないけれど。 内容 小説なので、ネタバレにならない程度に書こう。本の帯に書いているコピーだ。「愛したはずの夫はまったくの別人だった」そう、そういう物語だ。その謎をこの物語の主人公、弁護士の城戸が追いかける。 事件性のあるミステリー物ではなく、ある男や本人の人生を描き出している物語[…]
麦二郎
12ヶ月前