『鎌倉うずまき案内所』青山美智子
No.1673 2022年2月6日読了
最後の超短編を除いて、60ページくらいの短編が6つで構成されています。
昭和64年から令和元年までの物語を新しい方から遡って行く形式になっています。つまり、平成の時代を描いていると言うことです。
全てに共通するのは、鎌倉うずまき案内所という不思議な案内所です。
何かにはぐれた主人公が迷い込むと、あるアイテムが示されます。主人公を導くアイテムです。
「猫のお告げ」に似ているかも知れません。
鎌倉を舞台としているので、この物語で描かれているのは、もしかするとあの辺りかなと考えながら読みました。
そこまでリアルには書かれていませんが、もちろん有名なお寺や神社の名前は出てきます。
不思議な場所の舞台となりやすいのかも知れません。
時代を遡って行くので、少々難しいものがありました。
やはり時代順に書かれていた方が分かりやすいのですが、それはやっぱりこの小説の仕掛けなんでしょう。
あまり具体的に書くと、これから読まれる方の楽しみが半減しますので、書きません。
まあまあ面白かったけれど、青山美智子さんの最近の作品の方が好きです。