『書く習慣』いしかわゆき

No.1678 2022年2月24日読了 本を選ぶ時には、その時のキーワードの影響が大きい気がします。あるものに意識が強いと、それに関連するものが次々とひっかかってくるような感じです。どうやら今のキーワードは「書く」ことに関連するもののようで、「書く」だけでなく、「ノート」とか「手帳」、「メモ」などのタイトルがついた本を読みたくなるのです。この本に惹かれたのは、そんな理由だと思います。 読む前には、「書く習慣」を身に付けるためのノウハウが書かれているのかなと思っていましたが、読んでみると、どうやら「書く楽しみ」に関する内容が多かった気がします。 章立ては6つです。最初の章は「書く」ことと仲良く[…]
麦二郎
2年前

浅倉秋成『六人の嘘つきな大学生』

No.1677 2022年2月23日読了 この本を読んでみたいと思ったのは、「読書メーター」のランキング上位だったことと、本屋さんで良く見かけていたからです。「本屋大賞」にもノミネート作品として選ばれている本の一つです。 正直なところ、このジャンルの本はそれほど沢山読む方ではありません。特に本格推理小説みたいなジャンルだとそうなんですが、この本は殺人事件などの大それた犯罪の犯人を推理させるものじゃなさそうなのも、読んだ理由かも知れません。 さて、読んでみた感想ですが、非常に面白く、そして楽しく読ませていただきました。これから読もうと思っていらっしゃる方のため、ストーリーについては触れません。個[…]
麦二郎
2年前

『赤と青とエスキース』青山美智子

No.1676 2022年2月18日読了 青山美智子さんの経歴を見ると、ワーキング・ホリデーでオーストラリアに行き、その後ビジネスビザを取得して日系新聞社で2年間の記者をされています。その経験が活かされた作品かも知れません。この物語がオーストラリアで始まるからという単純な連想なんですが。 このところ青山美智子さんの作品を立て続けに読んでいる気がします。この本を読み終えたので、あと読んでいないのは、『ただいま神様当番』だけでした。2020年の作品なので、文庫本化されたら読むことにします。 オーストラリアに留学した女性と両親が日本から移住して来てオーストラリアで育った男性の物語です。恋愛小説と言う[…]
麦二郎
2年前

『いつも機嫌がいい人の小さな習慣』有川真由美

No.1675 2022年2月14日読了 機嫌良く仕事をしたいと思います。機嫌良く毎日を過ごしたいと思っています。いつの間にか、イライラしている自分に気付きます。何故か知らないけれど、焦っている自分が居たり、慌てている自分を見つけたりします。それではいけないと常々思っているせいか、東京駅の本屋さんでこの本を見つけ、思わず即買いしてしまいました。 例えば、「意識してゆっくりと丁寧に動く」ということが書かれています。これは常々そうしたいと思っていたことです。いつの間にか、急いでいることに気付く時があります。せっかちなんだと思います。誰にも急かされていないのに、自ら急いでいる時があります。食事や話す[…]
麦二郎
2年前

『ここじゃない世界に行きたかった』塩谷舞

No.1674 2022年2月11日読了 塩谷さんのnoteの定期購読月500円の「視点」という読み物が元となっている本です。2021年2月に文藝春秋社から発売された本です。ちょうど1年前のことですね。僕もnoteは登録していて、何か文章を書いてみたいと思っているのですが、今はまだ書けていません。そのnoteでこの本のことを知り、noteで塩谷舞さんが人気のライターの一人ということを知り、この本に興味を持ちました。 Amazonですぐに手に入るのですが、実際に本を手にとって、少し捲ってみてから買うかどうか決めたい、そう思っていました。丸の内の丸善本店へ行き、端末で在庫を検索して、1冊だけあるの[…]
麦二郎
2年前

『鎌倉うずまき案内所』青山美智子

No.1673 2022年2月6日読了 最後の超短編を除いて、60ページくらいの短編が6つで構成されています。昭和64年から令和元年までの物語を新しい方から遡って行く形式になっています。つまり、平成の時代を描いていると言うことです。 全てに共通するのは、鎌倉うずまき案内所という不思議な案内所です。何かにはぐれた主人公が迷い込むと、あるアイテムが示されます。主人公を導くアイテムです。「猫のお告げ」に似ているかも知れません。 鎌倉を舞台としているので、この物語で描かれているのは、もしかするとあの辺りかなと考えながら読みました。そこまでリアルには書かれていませんが、もちろん有名なお寺や神社の名前は出[…]
麦二郎
2年前

『コクヨのシンプルノート術』コクヨ株式会社

No.1672 2022年2月5日読了 再読本です。最初に読んだのは、2017年1月18日なので、5年振りに再読しました。ノート術やメモ術の本のうち、再読したいと思う本を保管していました。そのうちの1冊です。 コクヨの社員さんの100通りのノート術を紹介した本で、左側がノートの写真で右側に解説みたいな形式になっています。ノート術のポイントを読書ノートに書き出して行き、真似してみたいと思うものはマーカーで目立たせたり、ノートの右側にコメントを入れたりしてみました。 ノートはコクヨ製品に限らず、モレスキンとかニーモシネとか、多分ロルバーンとかを使っている方も。会議の時のメモなどの記録用にはA5の横[…]
麦二郎
2年前

『丘の上の賢人 旅屋おかえり』原田マハ

No.1671 2022年2月1日読了 『旅屋おかえり』を読んだのは、何と2012年7月のことでした。もう10年近く経っているのですね。その後すぐ読んだのが『楽園のカンヴァス』。連続の原田マハ作品だったみたい。全然違う部類の小説だけど、どちらも原田マハさんらしい小説だと思う。これまで何冊の原田マハ作品を読んだのだろうかと、数えてみると27冊ありました。結構読んでいますが、まだまだ全てではありません。 『旅屋おかえり』はドラマ化され、今月4夜連続で放送されたようです。主演は安藤サクラさん。秋田編と愛媛・高知編が放送されたみたいです。この『丘の上の賢人』は、小樽・札幌編です。事情があってそこに行け[…]
麦二郎
2年前

『うまくいく人が仕事以外でやっていること99』ステファノス・クセナキス

No.1670 2022年1月31日読了 著者はギリシャの方です。ギリシャのベストセラーで22か国で翻訳されている本です。本屋さんで目に付いて、買ってみました。翻訳本は翻訳家の腕にも関わっていて、中には読みにくい本もあるのですが、この本の日本語の文章はそういうことは無かった気がします。でも、99項目のやっていることについては、相当数理解できないものも多かった気がします。項目毎のタイトルと文章の中で強調されている文章が、僕の頭の中でうまく合致できず、「?」マークになってしまったものが、結構ありました。 本の帯にあった項目、例えば「みんなから好かれることは諦める」とか、「テレビが人生を盗む」「毎日[…]
麦二郎
2年前

『猫のお告げは樹の下で』青山美智子

No.1669 2022年1月29日読了 それぞれの悩みを抱える人達が、とある神社を訪れると、お尻に星のマークがついた猫がお告げを授けてくれます。猫のお告げはタラヨウの葉っぱの裏に書かれていて、それを手にした人はラッキーな人なのです。そのお告げは、キーワードだけで、それが何を意味するのかは自分で探す必要があります。そんなラッキーな人は7人です。 失恋した相手を忘れたい美容師だったり、中学生の娘と仲良くなりたい父親だったり、なりたいものが分からない就活生、夢を諦めるべきか迷っている主婦などが主人公です。それぞれの悩みが解消すると言うよりも、それぞれの悩みの種の受け止め方だったりします。キーワード[…]
麦二郎
2年前

『はかどる神iPad』平岡雄太

No.1668 2022年1月24日読了 会社帰りに立ち寄った駅の本屋さんで、この本を見つけました。あまりこの類の本、つまり電子機器の使い方的なものは、読まない方だと思います。雑誌はパラパラと捲ってみることはあります。それでいて、iPhoneやiPadのアプリには大いに興味はあるのです。なぜか迷わずこの本は買ってしまいました。そしてすぐに読みました。 非常に分かりやすい本だと思います。紹介されているアプリと使いかたは秀逸でした。例えばノートアプリは、良くできていて使ってみたいと思いましたが、その機能をフルに発揮させようとすると、Apple Pencilが必要です。手帳アプリも良さそうでした。悩[…]
麦二郎
2年前

『自分を変えるノート術』安田修

No.1667 2022年1月23日読了 忙しくて「考える時間がない」という発想をすることが、よくある気がします。この本では、こういう状態のことを「切れない斧で木を切ろうとしている」ことに例えています。木を切るためには、斧を研がなくてはいけないのです。つまり、「考える」ことが必要なのです。そして「考える」ために使うツールがノートなのです。 ノートの効果はざっくりまとめて一つ言うと、見える化をしてごちゃごちゃになった脳の中を整えることができるということです。やりたいことを全部書き出すからこそ、それらに優先順位を付けることができます。「時間がない」からと、ごく一部しか書き出すことをしなければ、本来[…]
麦二郎
2年前

『マイノートのつくりかた』Emi

No.1666 2022年1月22日読了 先日『もっともっとマイノート』を読んで、基本的なマイノートのつくりかたについて知りたくなり、この本をkindleで買いました。電子書籍のレビューは久々のことです。 とにかく、自分の意識に引っかかったことについて、すぐにメモするのが、「マイノート」かなと思います。雑誌を読んでいて、気になったことは「マイノート」に切り抜きを貼り付けたり、メモを記入したりします。読んでいると、猛然と真似したくなります。でも、どこかしっくりしない部分もあったりします。何よりも、「これで行こう」的な結論が出ていないので、ちょっと時間をかけて確かめてみたくなります。 僕の中では、[…]
麦二郎
2年前

『ずっとあなたが好きでした』歌野晶午

No.1665 2022年1月22日読了 この本は、なぜかずっと本棚の端っこに積ん読されていました。660ページくらいある、とても分厚い本だったからかも知れません。歌野晶午さんの本なので、楽しみを取っておきたかったのかも知れません。買ったのは、2018年2月3日頃のことらしいです。今となっては定かではありませんが、当時は買ったらすぐに写真を撮っていましたので、その写真の日付がそうなんです。 50ページ前後の短編が13収録されている本です。タイトルどおり、全ての短編は「恋」がテーマです。青春時代あり、ネットあり、初老時代ありという、ほんとうにいろいろな「恋」の物語です。でも、これ以上は語れません[…]
麦二郎
2年前

『ワンダフル・ライフ』丸山正樹

No.1664 2022年1月10日読了 「読書メーター OF THE YEAR 2021」の第一位となった本です。本屋さんに並んでいるのを見た時、気になっていました。多くの方が読んでいらっしゃるようなので、年末に本屋さんで買って、読むことにしていました。 昨日から読み始めて、昨夜晩酌をしなかったら、そのまま1日で読んでいたかも知れないと思いました。300頁超の本ですが、初日で半分、そして今日は半分読みました。 ネタバレを含まないようにこの本の感想を書くのは難しいと思いますので、少しネタバレを含むことを予めお知らせしておきます。核心には触れないようにしますが。 読み始める前は、障がい者に関する[…]
麦二郎
2年前

『半分、減らす。』川野泰周

No.1663 2022年1月8日読了 著者は精神科医であり、臨済宗建長寺派林香寺の住職。今世の中には、物が溢れ、大量に消費されるが故に大量の廃棄物が生じて社会問題化しています。溢れているのは、形のある物だけでなく、情報も然り。電車の中では8割いや9割の人達がスマホの画面に夢中だったりします。食も溢れていて、世界では飢えに苦しむ人達が居る一方で、日本では大量の食べ物が廃棄されています。仕事もそうです。生産性や効率性ばかり追いかけてきた結果として、個々人の手に余るほどの仕事が割り当てられていたり、サービス残業が問題化したりしています。 いろんな「モノ」が溢れている中で、人々はそれに押しつぶされ、[…]
麦二郎
2年前

『続けるほど、毎日が面白くなる。もっともっとマイノート』OURHOME Emi

No.1662 2022年1月4日読了 著者が17年間で70冊書き続けてきたという「マイノート」の作り方や続け方、その効果などを紹介した本です。「マイノート」とは、すべてのジャンルを一冊にまとめ、心が動いたことだけ書いたり、貼り付けたりするノートのことです。 これだけ長い期間、沢山のアイデアや心が動いたことを書き続けていれば、きっと素晴らしい発見があるに違いないと思いました。自分流を続けることの素晴らしさは、この本の表紙の積み重なった沢山のノートの写真に引き寄せられる方は僕だけではない筈だと思います。 書くことは、素晴らしいことだと思います。手帳にちょっと思いを書くだけで、思いは広がって行きま[…]
麦二郎
2年前

『仕事がうまくいく!絶対的な「1日」の習慣』山本武史

No.1661 2022年1月3日読了 仕事とプライベートとのバランスについても書かれていますが、主な部分は仕事に関するタイムマネジメントの本でした。理想的な1日を作って、それを続けるためのノウハウやタイムマネジメントや習慣化による時短テクニック、脳科学や心理学から見たタイムマネジメントのヒントなど、盛り沢山な内容でした。 読んでいて、タイムマネジメントの基本を思い出した気がします。この本を読んで、ぜひ試してみたり、実行してみたいと思ったのは、以下のようなことです。 理想の1日を作るための3ステップ(やるべきことの洗い出し、優先順位、スケジュール)目的意識を持つこと休日は能動的に休むこと人生を[…]
麦二郎
2年前

『倒産続きの彼女』新川帆立

No.1660 2021年12月30日読了 文庫本化された『元彼の遺言状』を読み、とても面白かったので、新作も買いました。同じ作家さんの本をあまり間を置かず読んだのは、これが初めてかも知れません。最近で言うと青山美智子さんも立て続けに読んでいる作家さんです。僕の場合は、一度読んで良いなと思うと、同じ作家さんの作品を読もうとするところがあります。 さて前作『元彼の遺言状』の主人公は、若手の女性弁護士剣持麗子でしたが、今回の作品では同じ弁護士事務所に勤める美馬玉子が主人公です。上司が顧問弁護士を務めるゴーラム商会が倒産の危機にさらされているのだが、その会社でコンプライアンスに関する内部通報があり、[…]
麦二郎
2年前

年末年始に向けて本の買いだし

毎月月末に、クレジットカードのキャンペーンがあり、駅ビルのラスカ茅ヶ崎で5,000円以上の買い物をすると、プラス500ポイント貰えます。今年最後のキャンペーンは、24日から26日までの3日間だったので、25日に本の買いだしに行って来ました。買ったのは、以下の4冊です。 『ワンダフル・ライフ』丸山正樹登録している「読書メーター」の「読書メーターof the Year」第一位なので読んでみたくなりました。『倒産続きの彼女』新川帆立前作『元彼の遺言状』が面白かったので、新作も読むことにしました。『鎌倉うずまき案内所』青山美智子『猫のお告げは樹の下で』青山美智子上記2冊以外は買う本は決めていなかったの[…]
麦二郎
2年前