『倒産続きの彼女』新川帆立

No.1660 2021年12月30日読了 文庫本化された『元彼の遺言状』を読み、とても面白かったので、新作も買いました。同じ作家さんの本をあまり間を置かず読んだのは、これが初めてかも知れません。最近で言うと青山美智子さんも立て続けに読んでいる作家さんです。僕の場合は、一度読んで良いなと思うと、同じ作家さんの作品を読もうとするところがあります。 さて前作『元彼の遺言状』の主人公は、若手の女性弁護士剣持麗子でしたが、今回の作品では同じ弁護士事務所に勤める美馬玉子が主人公です。上司が顧問弁護士を務めるゴーラム商会が倒産の危機にさらされているのだが、その会社でコンプライアンスに関する内部通報があり、[…]
麦二郎
2年前

年末年始に向けて本の買いだし

毎月月末に、クレジットカードのキャンペーンがあり、駅ビルのラスカ茅ヶ崎で5,000円以上の買い物をすると、プラス500ポイント貰えます。今年最後のキャンペーンは、24日から26日までの3日間だったので、25日に本の買いだしに行って来ました。買ったのは、以下の4冊です。 『ワンダフル・ライフ』丸山正樹登録している「読書メーター」の「読書メーターof the Year」第一位なので読んでみたくなりました。『倒産続きの彼女』新川帆立前作『元彼の遺言状』が面白かったので、新作も読むことにしました。『鎌倉うずまき案内所』青山美智子『猫のお告げは樹の下で』青山美智子上記2冊以外は買う本は決めていなかったの[…]
麦二郎
2年前

『やる気に頼らず「すぐやる人」になる37のコツ』大平信孝

No.1659 2021年12月25日読了 似通った本を2冊連続読みました。決定的に違うのは、『面倒くさがりの自分がおもしろいほどやる気になる本』の方はタイトルにあるとおり、「やる気」を出す本ですが、この本は「やる気」に頼らない本です。どっちが良いのかどうかではなく、僕の思いに近いのは、「やる気」に頼らず実行力がある方でしょうか。「やる気」は波があると思いますので、出たり出なかったりするものだと思います。それに頼らないということは、波が無いのではないかと思うからです。 37のコツを全て実践するのは、不可能です。自分に合わないこともあります。或いは既にやっていることもあります。実践してみたいと思[…]
麦二郎
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『面倒くさがりの自分がおもしろいほどやる気になる本』内藤誼人

No.1658 2021年12月21日読了 こういう本を買って読みたくなるのですから、自分が「やる気がない」と思っていたのだと思います。残念ながら買ってすぐ読まなかったせいで、この本を読む前にスランプから脱していました。でも、好調が永遠に続くわけでもありませんから、この本を読んでおくことはいずれ近いうちに役立ちそうに思えます。 「やる気を出す」ためのヒントがいろいろ書かれている本です。「面倒くさく思う」から「やる気がなくなる」と著者は考えているのでしょう。「面倒くさくなくなる」ヒントが多く書かれている気がします。 これはやろうと思ったことの一部を列挙してみます。 ダンドリを大切にする面倒くさく[…]
麦二郎
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『残照の頂 続・山女日記』湊かなえ

No.1657 2021年12月16日読了 NHK BSのドラマでは、「山女日記」はシーズン3になっているのですね。ちょっと確認してみると、この『残照の頂』の一つの短編を少し変えたようなストーリーがありました。 湊かなえさんと言うと、「イヤミスの女王」と呼ばれているそうです。「イヤミス」というのは、読んだら嫌になるミステリーの略です。この「山女日記」シリーズは、そう言う意味では異色です。ほっこり系や爽やか系の話なんです。とは言え、さすがミステリー作家さんです。ちょっとした謎が描かれ、物語の最後にはその謎が分かります。謎と言っても、事件性のある謎ではなく、良くありそうな謎だったりします。 4つの[…]
麦二郎
2年前

『元彼の遺言状』新川帆立

No.1656 2021年12月13日読了 自分を殺した犯人に財産を譲るという、あり得ない遺言状を残して亡くなった元彼。元カノの女性弁護士が、ひょんなことからそのことを知り、元彼の死や遺言状のナゾを追いかけるという物語。2021年・第19回「このミステリーがすごい! 大賞」大賞受賞作のこの本は、著者のデビュー作です。ミステリーなので、ストーリーには直接触れないようにします。 著者の新川帆立さんは、ウィキペディアによれば、この小説の主人公と同じ弁護士をされていた方で、元プロの雀士だった方だとか。びっくりするような経歴の持ち主なのが驚きですが、その小説もなかなかの作品でした。テンポが良く、どんどん[…]
麦二郎
2年前

『炎環』永井路子

No.1655 2021年12月5日読了 鎌倉好きなので、NHKの来年の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」は観ようかなと思っています。原作は特に無いようなので、同時代の歴史小説を読んでみようと思い、この本を買ってみました。このジャンルはあまり読まないので、永井路子さん作品は初読みです。 大河ドラマに乗っかって、元々の装丁のカバーの上に新しいカバーが付けられていました。その頃のことを勉強して、そのうち受検しようと思っている「鎌倉検定1級」の受検勉強のつもりで読みましたが、さすが直木賞受賞作、とても面白かったです。 この本は4つのパートに分かれています。長編のうちの一編ではなく、短編でも無いと言うことで[…]
麦二郎
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『すべてはノートからはじまる』倉下忠憲

No.1654 2021年12月1日読了 「ノート」とか「手帳」というキーワードに反応して、ついつい買ってしまうところがあります。この本もふと立ち寄った東京駅エキナカの本屋さんで見かけて、ついつい買ってしまったものです。その時の思いは、この本を読めば素晴らしいノート術を身に付けることができるか、素敵なノートを書き続けることができるようになるのではないかというものでした。 この本の副題は、「あなたの人生をひらく記録術」です。この本の言う「ノート」とは手帳やメモも含んでいますし、書き込みをした本自体も含めています。広い意味の「ノート」であり、「記録」なのです。 章立ては7章で、第1章は「人とノート[…]
麦二郎
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『三千円の使いかた』原田ひ香

No.1653 2021年11月25日読了 以前から本屋さんや読書メーターで目にしていた本で、一番読んでみたいものだと思っていた本を今日読了しました。第1話から第6話までの6つの短編で構成されています。 物語は祖母、母、娘二人と父という家族を中心に展開して行きます。それぞれの家族視点で物語が進んで行くのです。第1話は、IT関連会社に勤める末っ子が中心の物語です。タイトルになっている「三千円の使いかた」というタイトルです。「ひとは三千円の使いかたで人生が決まるよ」という祖母の言葉から始まります。象徴となっているのは、ティーポットです。ただ単に安い物を使うか、それともずっと使える高級な物を使うかと[…]
麦二郎
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『もしあと1年で人生が終わるとしたら?』小澤竹俊

No.1652 2021年11月21日読了 命には限りがあると知っているのですが、常に忘れがちなことです。忘れていないとやってられない面もあるかも知れませんし、そういうものかも知れません。人生に限りがある、いつか終わりが来るということを意識していれば、日々は充実するのではないかと思う面もありますが、常に意識できないところには何らかの理由があるのかも知れません。 この本は、2017年1月刊行の『2800人を看取った医師が教える人生の意味が見つかるノート』を大幅に加筆・再編集したもののようだ。『2800人を看取った医師が教える人生の意味が見つかるノート』は、書き込む形式のもののようだから、この本は[…]
麦二郎
2年前

『能率手帳の流儀』野口晴巳

No.1651 2021年11月18日読了 記録によるとこの本を読んだのは、3回目です。一部の読み返しのようなこともしていますので、それを考えると5回目くらいのイメージです。何度も読みたくなるのは、手帳の基本的な部分について書かれているからだろうと思います。手帳の書き方と言っても、能率手帳の写真と著者が実際に書いている写真が載っているわけではありません。あくまでもどんなふうに使えば良いか、そのヒントを与えてくれる本なのです。著者の仕事上の経験なども書かれていますので、全部が全部直接手帳に関することではないですが、手帳とはそういうものなのだと言う気がします。 この本が主張する手帳の基本的な役割は[…]
麦二郎
2年前

『いちからはじめる』松浦弥太郎

No.1650 2021年11月2日読了 東京駅の駅ナカにある本屋さんで買った本です。松浦弥太郎さんの本は、以前割と読んでいたのですが、久々の松浦弥太郎本でした。 本の帯には、「自分が変わる生き方のコツ51」とあります。全部で序章から第4章の5つのパートに分かれ、トータルの項目数が51ありました。そういう意味で51のコツなんだと思います。 本の内容を大雑把に書くと、「なりたい自分になるため」には「いちからはじめる」しかないということです。「なりたい自分」というのは、今の自分じゃないことが前提です。今の自分が持っている経験や知識に依存しないという意味で「いちからはじめる」のだそうです。「ゼロから[…]
麦二郎
2年前

『結局、自律神経がすべて解決してくれる』小林弘幸

No.1649 2021年11月1日読了 小林弘幸さんの本は沢山出版されています。内容的には重複する部分も多いと思いますが、切り口が違ったり、構成が違ったりするのだと思います。この本は、大雑把に言うと自律神経とは何なのか、どういう時に乱れるのかということが前半に書かれていて、後半は自律神経の整え方が描かれています。 前半では、自律神経が乱れることによって、身体の不調はいろいろ出てくるのだと言うことを知ることができました。がんの発症とも関係しているようで、最近のリモートワークも自律神経が乱れる原因となっていたり、SNSの「いいね」を気にすることが自律神経の乱れに繋がったりしているということです。[…]
麦二郎
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『書くだけでラクになる自分を動かす手帳術』主婦の友社

No.1648 2021年10月31日読了 素敵な手帳の使い方をされている23人の方の手帳が紹介されている本です。10月30日に茅ヶ崎駅ビルに入っている本屋さんで偶然見つけ、ちょっと迷ったのですが、買ってしまいました。と言うのも、いろいろな方の手帳の使い方を紹介した本は、これまで沢山読んでいます。ほぼ日手帳やジブン手帳の公式ガイドブックも含めると、かなりのものです。そしていつも思うのは、真似できないくらいのレベルなんです。無理もありません。僕なんて1年を通して手帳を使いこなせたのは、数えるほどしかなくて、毎年いろいろな手帳に気を惹かれて、中途半端な使い方に終わっているのですから。 買った日とそ[…]
麦二郎
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『こころ』夏目漱石

No.1647 2021年10月29日読了 読書熱が高じて、昔読んだ名作を読み直してみようかと思い買っておいたのは、振り返ると2018年6月のことでした。何と、3年以上も積ん読になってしまっていたようです。これより更に数か月前に買った本も積ん読状態なので、一番古いわけではありませんが。積読本を0にしようと言うことで、頑張って読んでいたのですが、今月は小休止状態です。少しでも減らしておこうと、この本を読むことにしました。 読書のペースも小休止状態だったので、少しずつしか読まなかったせいもあり、やっと10月の終わりに読み終えました。通勤電車の往復が僕にとっては絶好の読書タイムなんですが、テレワーク[…]
麦二郎
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『仕事は1冊のノートで10倍差がつく』鈴木進介

No.1646 2021年10月19日読了 「ノート」や「手帳」というキーワードで反応しやすい人なので、迷わず買ってしまいました。そして、この本を読んでみて方眼のノートでそこそこの大きさのノートで、切り離せるものと言うことで、ロルバーンのノートをさっそく買ったのです。そして、この本が推奨しているフリクションボールも買ったのでした。 この本は、思考を整理するためのノート術に関する本です。ノートを書くことの効用やどんなノートや筆記具を使ったら良いのか、そして具体的なノート術に関して書かれている本です。 この本のノート術は、ケースによって各項目を仕切るため補助線を入れて、そこにその内容を書き込んで行[…]
麦二郎
2年前

『ペッパーズ・ゴースト』伊坂幸太郎

No.1645 2021年10月13日読了 この本が10月1日発売と知り、Amazonで予約して楽しみにしていました。分厚い本なので、通勤の往復で読むのを避けていて、読了が少し遅くなりましたが、今日読み終えました。期待どおりの伊坂さんらしい物語でした。グラス・ホッパー的なちょっと怖い部分と他の作品のちょっとユーモラスな味わいもあり、これまでの作品が複合されたような感じにも思われました。 前半は物語はゆっくりと進んで行きますが、徐々にテンポが上がって、最期はダッシュみたいな感じでした。これまでの伊坂さんの本は、だいたいそういう感じで前半は時間をかけて読み、終盤は一気読みのようになってきます。 こ[…]
麦二郎
2年前

伊坂幸太郎さんの新刊届く

先月のいつ頃だったか、Amazonで予約注文していた伊坂幸太郎さんの新刊が、今日届きました。発売は10月1日だったと思います。これに関する教訓が一つ。発売されてからAmazonで注文した方が、早く届くだろうということです。実際発売以降は、翌日配送になっていましので、少なくとも2日くらいは早かったのではないかということです。 厚さは3cmを越える分厚い本です。ページ数は390ページくらい。集中して読んだら、多分2日くらいで読めそうです。そうなりそうな気がします。伊坂幸太郎さんの作品は、だいたい一気読みです。夫婦でファンなので、新刊が出ると迷わず買っています。 読みたい本を買って、すぐに読む。これ[…]
麦二郎
2年前

『世界の「頭のいい人」がやっていることを1冊にまとめてみた』中野信子

No.1644 2021年10月3日読了 こういう本を読んでみたいと思う動機は、「頭のいい人」の仲間入りを夢見ているからだろう。妄想だけど、この本を読めば「頭のいい人」に近づけるんじゃないかなんて思いつつ、買ってしまうのです。 この本の内容をざっくり言うと、「パフォーマンスを上げるための脳科学的に正しい31の習慣」だと思います。「頭がそれほど良くない」自分が、この本を読んだだけで、たとえ実践したとしても、「頭のいい人」の仲間入りが出来るとは思えないのです。僕の頭のレベルでパフォーマンスを上げるためには、どうすれば良いのか、そういうことが書かれている本なのです。実践してみたいと思ったことを少し挙[…]
麦二郎
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『知れば知るほど役立つ会計の本』出口秀樹

No.1643 2021年10月2日読了 経営企画の仕事をするようになり、全く会計の知識が無かったわけではないものの、ちょっとお復習いをして仕事に役立てようと思って買った本でした。買ったのは2018年6月頃のこと、何と3年も積読本として読まずにいたことに気付きました。 文庫本でちょっとした知識を得られる本ですから、広く浅くという本です。確かに会計の基本から決算書、ちょっとした経営分析までが解説されていて、お復習いにはちょうど良い本です。これ以上深く知るためには、もっと別の本を読む必要があります。「仕事に役立つ知識を身に付けたい」と熱い気持ちがあったのは、実は3年くらい前のことで、今は別な段階で[…]
麦二郎
2年前