『老後資金2000万円の大嘘』髙橋洋一

麦二郎
麦二郎

No.1782 2023年6月13日読了

定年後の暮らしは年金だけでも大丈夫と言ってくれる心強い本。
このところ小説ばかり読んでいる気がしますが、たまには経済のことも勉強しなくちゃと思って買った本でした。
こういう本を読むのは、僕にとっては珍しいことなんですが。

著者は大蔵省に入省され、小泉内閣や第1次安部内閣のブレーンとしても活躍された方で、「ふるさと納税」や「ねんきん定期便」などの提案・実現をされてこられた方。
なるほど、国の政策にも詳しい方だと思った。

内容

5つの章に分かれていて、約50項目のウソに関して本当のところを解説している形式になっている本。
5つの章とは、年金問題や老後資金、国債、住宅問題、日本経済の5つ。
年金が破綻するとか、老後資金は年金とは別に2000万円必要だとか。そういうことに関する事実をやさしく解説している本。

興味深かったのは、年金は掛け捨ての保険のようなものとして設計されているので、破綻しないということ。
確かに平均寿命などを考えて設計されているのでしょうから、払った分までもらえない人と払った分以上にもらえる人がいて、均衡が取れているのだと思う。

数字と言うのは、例えばあるモデルについて計算すれば、そのモデルによって2000万円で足りるか足りないかが出てくる。
人は全て同じ考えを持っているわけではないので、年金の範囲内で暮らせる人もいるし、暮らせない人もいる。
年金自体の金額にも差があるだろうし。

国の借金が膨大なので、いつも財政は大丈夫なのだろうかと思っているけれど、この本はそのことについても解説してくれていた。
なるほどと思ったのだけれど、いろいろな考えの方がいる筈で、一つの答えが完璧に正しいとも言えないと思った。

国債やFX、投資信託などに関することも、なるほどと思うことが多かった。
その時の状況によってもリスクは異なると思うけれど、一番リスクが低いのが国債であり、だからこそ利率も低いのだと言うことがわかる。

これから…

小説ばかり読むのではなく、時々はこういう本を読むようにしたい。
仕事術とか自己啓発本と言われる本も沢山読むが、意外とこういう経済に関する本とか、政治に関する本とかは敬遠しがちだ。
これからは、幅広く、いろいろなジャンルの本を読んでみよう。

時にはあるジャンルの本を沢山読むのも面白いんじゃないかと思っている。
できたら同種の本は、複数読むのが良いのだろう。
そうすれば偏った考え方にならない気がする。

麦二郎

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