『夏の体温』瀬尾まいこ

麦二郎
麦二郎

No.1736 2023年1月20日読了

「夏の体温」と「魅惑の極悪人ファイル」、「花曇りの向こう」の3つの短編集。
最後の短編は、特に短くて10ページ弱。

どれも「ともだち」をテーマにした作品だと思った。
「夏の体温」は1か月以上入院している小学校3年生が主人公。
その病院には身長が伸びない子供たちが検査入院してくる。ほとんどは主人公よりずっと年下の子たちなのだけど、ある日同学年の子が入院することに。

「魅惑の極悪人ファイル」が一番面白かった気がする。
大学生の小説家が、悪い人をテーマにした小説を書こうと、「腹黒」というあだなの大学生に取材する話。
主人公の小説家は女性で、「腹黒」は男性なのだけど、恋愛ではなく友情が芽生える。
その先の発展は、読者の想像にお任せ。

「花曇りの向こう」は、ほんとうに、「花曇り」の時のような温かさが感じられる作品。
ほっこりする物語です。

3つとも安心して読める「ほっこり小説」かも知れません。
毛羽立ちそうな、刺々しくなりがちな、僕の心をそっと柔らかにしてくれた本でした。

麦二郎

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