岐れ道から比企ヶ谷へ

今月3回目の鎌倉散策。このブログを更新したいがために、頻繁に訪れている感じさえします。
実は何を隠そう、今回のお目当てはパン屋さんだったのです。
先日覚園寺へ行った帰りに立ち寄った「モン・ペシェ・ミニョン」さんの「ナッツナッツ」というパンにはまってしまったのでした。
ワインと合わせると絶妙旨いパンなのです。ちょっと長細いパンで、それを適当なサイズにちぎってムシャムシャ食べながら、ワインを流し込むと最高です。
わざわざそのパンを買いに、出掛けたわけです。
鎌倉駅に着くなり、バスに乗って岐れ道まで行き、真っ先にパン屋さんへ向かいナッツナッツといろんなパンを買ったのでした。

と言うわけで、今日(12月23日)の鎌倉散策は、岐れ道の交差点から始まります。
岐れ道を北上すると鎌倉宮に突き当たり、東へ行くと杉本寺や報国寺、浄妙寺などがあります。
この日は西へ歩きます。
道なりに左に折れ、しばらく歩くと宝戒寺の前に出ます。
右へ曲がると鶴岡八幡宮です。
宝戒寺に立ち寄ろうかなと思ったのですが、宝戒寺は梅の花が咲く頃に来ることにしました。
この日のお目当てはもう一つあります。
宝戒寺の前から小町大路を行き、滑川と交差するところにある夷堂橋を渡ります。
右手に山形そばの「ふくや」さんが見えます。
食べログでチェックしていた営業時間は、11時半からでした。
到着したのは11時過ぎ。開店までは比企ヶ谷にある妙本寺にお参りしようと思っていました。
でも、開いてました。11時開店だったのです。

妙本寺へ向かったのは、約1時間後のこと。
その間の「ふくや」さんのことについては、また後日書くことにして、今回は歩いたお寺の話がメインです。
すっかりパンとか、山形そばとか、食べ物に文字数を割いてしまいました。

妙本寺は、比企一族の居館があった場所に建てられた日蓮宗のお寺です。
源頼家に嫁いだ若狭局は男児一幡を産み、その親の比企能員が外戚として権勢を振るいました。
そのため北条時政との間で争いとなって、比企一族は一幡も含め謀殺されてしまったのでした。
その比企一族の墓もこの妙本寺の二天門をくぐったところにあります。

妙本寺はとても静かな谷戸の奥にあり、特にこの日はお参りする人も少なく、寂しいくらいでした。
二天門の先に見える祖師堂では結婚式の前撮りをしているカップルが居ました。
どうやら妙本寺は、前撮りスポットになっているようで、来るたびに花嫁、花婿がポーズを取っているのに出くわすことが結構あります。
鎌倉を訪れる人たちが大勢押しかける場所では、撮影は無理でしょうから、妙本寺は最適な場所かも知れません。
春の桜が咲く頃や、祖師堂両脇のカイドウが咲く頃、夏のノウゼンカズラが咲く頃が、人出が多い時期で、今はひっそりとしてとても静かなお寺です。

妙本寺でイメージするのが、祖師堂の屋根の形状です。
とても美しい形だと思います。
二天門を額縁のようにして、祖師堂を眺めるのも良いかなと思います。
額縁の無い祖師堂の写真の方が、とても大きな建物に見えますが、実際に大きな建物です。

比較的観光客の少ない静かなお寺なのが好きなのか、或いは鎌倉駅から近い立地なのが良いのか、結構頻繁に妙本寺を訪れています。
二天門を目指してまっすぐに入って来る時もあれば、脇にある方丈門から入る場合もあります。
祖師堂に向かって左手には、日蓮上人像があり、鐘楼や本堂、書院の建物が並んでいます。
方丈門へ下る石段の両脇には、紫陽花が咲き、春には可憐なスミレの花も咲きます。
そう考えていると、春が待ち遠しくなります。

さて、方丈門を出て、夷堂橋へ戻ります。
「夷堂橋」の名前は、すぐそばの本覚寺にある夷堂に由来します。
本覚寺境内では、お正月の準備でしょうか。
恵比寿様のロゴの入ったテントが張られていました。
お正月に来たこともありますが、それはとても賑やかです。
3日までが初えびすで、福娘さんから福笹を受け取ることができます。
初えびすを逃したら、本えびすがあります。1月10日です。

この日のメインは、パン屋さんに行くことと、妙本寺参道入口辺りにある山形そばの「ふくや」さんに行くことでした。
妙本寺と本覚寺の散策は、ちょっと忙しかった気がします。
「ふくや」さんで酔っ払って、早足になってしまったのかも知れません。
この日はまだまだ買い物もして帰りました。
お正月用のお茶とワインを買ったのでした。

麦二郎

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