『ダンドリと予定の立て方』井出元子

麦二郎
麦二郎

No.1786 2023年7月2日読了

「ダンドリの立て方」などは、仕事術の基本中の基本なんですが、立ち止まって考えてみると、できていないことも多い気がします。
ごくごく基本的なことというのは、実行することが結構難しいものです。
基本的なことができたら、それはそれで素晴らしいことだと思います。
当たり前のことを当たり前にやるということと共通しますね。

この本は、6つの章によって構成されています。
第1章がダンドリの基本的なことが書かれています。
ダンドリを6つのステップに分けて実行して行く手順です。
ゴールの確認→タスクの洗い出し→手順の検討→所要時間の見積もり→スケジュール化→タスクの実行の6つのステップです。
これを横着をして見える化せずに、頭の中で実行していることが多いというのが僕の反省点です。
それぞれのステップごとに詳しく解説されていて、5W3Hの重要性が説かれています。

第2章以降は第1章の補足的なことだと思います。
第2章が時間管理とタスク管理について。
ダンドリに関連していますが、仕事術と言っても良い内容です。
終わりの時間を決めて、逆算してタスクを組み込み、バッファを設けておくこと。
割り込み仕事への対応の仕方や優先順位付けなど。

第3章は、関係者とのコミュニケーションの取り方です。
依頼する相手に対する配慮や上司への対応など。
部下への指示の出し方など。口頭だけでなく、後でメールを出しておくことによって行き違いが起こらないことは、基本的なことですが目から鱗でした。
分かっていても、ついつい面倒で省きがちなことが多いようです。

第4章は、ダンドリのワザのいくつか。
とても基本的なことなんですが、実行出来ているかどうかは怪しかったりします。
議事録など記憶が新しいうちに作成しておくべきこととわかっていても、面倒になってついつい後回しにしていることに気づきます。

第5章が、整理術に関することです。
これは割とできています。コロナ禍以降フリーアドレスになったオフィスでは、紙の資料はほとんど持っていません。
ただし、パソコン内の整理が必要とわかっていても、ついつい後回しにしていました。
やはり時間を取って、きっちり整理して、以降はルールどおりにその都度整理して行かないといけないと思いました。

最後の第6章は、ダンドリのためのダンドリという内容です。
要するにうまくダンドリをするためのダンドリでしょうか。
何事も振り返りと改善が必要です。PDCAは基本中の基本。
リスト化するというのも、次回以降の効率を上げます。知っていながら、なかなかできずにその場しのぎをしてしまいます。

全体としては、ごくごく基本的な仕事術の本という気がします。
入社して間もない方が読むと良いと思います。
もちろん、「初心忘るべからず」ですから、ベテランの方ももう一度基本に返るという意味では良い本だと思います。
とても分かりやすく、図解が多く、易しく書かれている本だと思います。

麦二郎

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