『古本食堂』原田ひ香

麦二郎
麦二郎
2022年7月2日

No.1697 2022年7月1日読了

一つ前に読んだ本の読了日を見ると、この本を読むのに2週間くらいかかったことになります。
とても読み易い本なので、早ければ3日くらいでは読めそうなのですが、この2週間を振り返ると、そう言えば仕事が忙しかったなと思いました。
時間が足りないわけではなく、心に余裕が無い時には読書が進まなくなる人なんです。

自分のことについて、もう少し書きますが、自分はとてもせっかちな正確だと思っています。
だから、この物語を読んでいると、焦れったくなってしまいます。
ゆったりとしたテンポで進んで行くからです。でも、人生はそうなんだろうと思いますし、一歩ずつ、少しずつという丁寧な生き方が、僕に必要なんじゃないかと思ったりしながら、読みました。

国文科の学生美希喜は、自分の進路について考えている最中です。
神保町の古本屋を経営していた大叔父が亡くなり、その後を継ぐために大叔母の珊瑚が上京してきて、古本屋を引き継ぎました。
その古本屋の店番を手伝うようになった美希喜と、珊瑚の二人の物語です。
主に登場するのは、大叔父の知り合いや美希喜に好意を寄せる男性達だったりしますが、例によって悪人が出て来ないから、ハラハラしたりする物語ではありません。

本をモチーフとしている6つの章で構成されています。毎回美希喜か珊瑚が食べに行く飲食店やテイクアウトもモチーフの一つです。
本と食の物語でもあるわけで、原田ひ香さん「らしい」物語だと思いました。

このところ、原田ひ香作品を続けて読んでいます。
積読本にも文庫本が2冊あります。『ミチルさん、今日も上機嫌』と『ランチ酒 おかわり日和』の2冊です。

麦二郎

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