『猫のお告げは樹の下で』青山美智子
No.1669 2022年1月29日読了
それぞれの悩みを抱える人達が、とある神社を訪れると、お尻に星のマークがついた猫がお告げを授けてくれます。
猫のお告げはタラヨウの葉っぱの裏に書かれていて、それを手にした人はラッキーな人なのです。
そのお告げは、キーワードだけで、それが何を意味するのかは自分で探す必要があります。
そんなラッキーな人は7人です。
失恋した相手を忘れたい美容師だったり、中学生の娘と仲良くなりたい父親だったり、なりたいものが分からない就活生、夢を諦めるべきか迷っている主婦などが主人公です。
それぞれの悩みが解消すると言うよりも、それぞれの悩みの種の受け止め方だったりします。
キーワードを授かると、そのキーワードに関わることが見えてきたりするものです。
要するに猫はそれぞれの主人公にヒントを与えているだけなんです。
それだけで、心温まる結果が得られるのですから、人生は受け止め方だったりするのでしょう。
とても面白くて、そして心がほっこりする物語ばかりです。
青山美智子さんの描く世界の共通点ですね。