『その扉をたたく音』瀬尾まいこ

麦二郎
麦二郎

No.1707 2022年9月2日読了

2021年2月頃に出版された本です。
読み損ねていた本だったので、図書館で借りて来て読むことにしました。単行本が出版され、文庫本化されるまでの間は、図書館で借りるのが良いと気づきました。
最近は、出版されてすぐに読むのは、伊坂幸太郎さんくらいです。
余談はここまでにしておきます。

瀬尾まいこさんの作品は、どこかダメな主人公が出てきて、何かをきっかけに再生して行く物語が多い気がします。
ここから少しネタバレを含みますが、この物語も同様です。

主人公は、29歳無職で親のすねかじりです。高校時代に始めたギターで人生を再開しようと思いつつ、そこまで真剣なのかどうか、自分でも迷っています。
ある日ある老人ホームでボランティアで演奏し、サックスを吹く介護師と出会います。
その介護師との友情と、老人ホームの老人達との交流で、物語は進んで行きます。
そして、あるきっかけで、主人公は目覚めることになります。
そう、ダメダメだった主人公の再生の物語なのです。
根っからのダメ人間でも無いようで、いつの間にか応援したくなるキャラクターです。

瀬尾まいこさんの物語は、あったかい気持ちになれます。
読後感が非常に良い物語です。
今日も癒された気がします。

麦二郎

コメントを残す