『水に眠る』北村薫

麦二郎
麦二郎

No.1627 2021年8月11日読了

20ページ程度の短編小説が10編収録されている短編小説集です。書き下ろしが1作、後は「オール讀物」掲載作品です。

「恋愛小説」は、誰からのものともわからない電話がかかってきて、音楽がかかっていて、それに聴き惚れるという不思議な物語です。
「水に眠る」は、チリチリとするような切ない味のウィスキーの水割りととあるバーを舞台にした物語です。
「植物採集」は、彼女からプレゼントされたと思われるネクタイと全く同じものを見つけ、こっそりそれを取り替える話です。
「くらげ」は、個人空調装置の商品名で、その空間に人が閉じ籠もって行く話です。
「かとりせんこうはなび」は、奥さんの腕に止まって血を吸った蚊が印象的でした。
「矢が三つ」は、一妻多夫制の世界の不思議な物語でした。
「はるか」は、新規オープンした書店のアルバイト店員です。
「弟」は、亡くなった弟の回想の物語です。
「ものがたり」は、奥さん方の親戚の女の子が作る物語を聴く夫の話です。
「かすかに痛い」は、土産に買って帰った鮟鱇の話です。

物語のごく一部を切り取って書くと、こんな感じです。
とても静かで音の無い空間に響く、かすかな物語という感じの作品ばかりでした。
中にはちょっと不思議で、ミステリアスな物語もありました。

麦二郎
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