『炎環』永井路子

麦二郎
麦二郎

No.1655 2021年12月5日読了

鎌倉好きなので、NHKの来年の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」は観ようかなと思っています。
原作は特に無いようなので、同時代の歴史小説を読んでみようと思い、この本を買ってみました。このジャンルはあまり読まないので、永井路子さん作品は初読みです。

大河ドラマに乗っかって、元々の装丁のカバーの上に新しいカバーが付けられていました。
その頃のことを勉強して、そのうち受検しようと思っている「鎌倉検定1級」の受検勉強のつもりで読みましたが、さすが直木賞受賞作、とても面白かったです。

この本は4つのパートに分かれています。長編のうちの一編ではなく、短編でも無いと言うことです。それぞれの物語が並行しているのですが、それらを集めることによって、いろいろな主人公のいろいろな意図や行動が重なって、時代の流れを作る、そういうことが描かれているようです。
一つ一つの物語は完結しているのですが、やはり4つが合わさって一つの物語が描かれている感じです。

最初の「悪禅師」は、頼朝の異母兄弟の阿野全成が主人公です。全成の視点から、頼朝という人物が描かれていますが、全成が置かれた立場なりの戦略が描かれています。
次の「黒雪賦」の主役は梶原景時です。
この前寒川神社近くのひまわり畑に行ったら、大河ドラマ化されたことをPRするチラシを配っていました。
梶原景時の屋敷が寒川町にあったからです。名前は知っていたのですが、なるほどそういう人生を歩んだ人だったかと、この本を読んで初めて知りました。
三番目の物語は「いもうと」です。北条政子の妹であり、全成の妻となった保子が主役です。この本を読まなければ、知ることの無かった人物です。
鎌倉時代の流れに大きく関わった女性かも知れません。読んでみてそんな印象を受けました。
最後の物語は「覇樹」で、北条義時が主役です。鎌倉幕府2代執権で、執権政治の土台を築いた人です。承久の乱を鎮圧して、京都に六波羅探題を設置したのは義時の頃です。
大河ドラマの主役としては、あまり目立たない人物のような気がしますが、果たしてどのような描かれ方をするのか、楽しみです。

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