「翠雨(すいう)」とは、若葉や青葉の頃、初夏の頃に降る美しい雨のことです。本の表紙は、紫陽花の花に囲まれた女性と雨のイラストです。主人公の猿橋勝子さんは、紫陽花が好きだったようで、物語の中にも紫陽花はでてきます。「翠雨」…
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昭和の空気を味わう 嶋津輝著『カフェーの帰り道』
近藤康太郎著『百冊で耕す』を読んでいるが、その中に「小説とは、作品に流れる空気を味わうものだ」という文章があって、まさにこの『カフェーの帰り道』はそういう小説だと思った。 『カフェーの帰り道』は、あまり流行っていない「カ…
戦中戦後を生き抜く逞しさ、交錯する四人の物語—奥田英朗『普天を我が手に 第二部』
この物語は、昭和の激動期を背景に、戦中から戦後にかけて成長する4人の人物を描いています。彼らはそれぞれ異なる道を歩み、歴史的な事件に翻弄されながらも、運命や人との出会いによって人生を切り拓いていく様子が描かれています。
昭和の激動を生きる親たちの群像劇—奥田英朗『普天を我が手に 第一部』
奥田英朗の新作長編小説。厚さに圧倒されつつも、計画的に集中して読み進めました。第三部まである長編ですが、物語の力に引き込まれ、次の展開に心が躍っています。昭和の激動の歴史を生き抜いた人たちの生き様が印象的です。
現代の熱狂と空虚を描く群像劇:朝井リョウ『イン・ザ・メガチャーチ』
本作は、「ファンダム経済」と「チャーチマーケティング」をテーマに、孤独を抱える三人のキャラクターの視点から展開されるスリリングな物語です。彼らの切実な事情が交錯し、熱狂の正体や生き方への問いかけを描き出しています。
伊吹有喜『鎌倉茶藝館』〜再生の地で味わう、台湾茶の香りと危うさ〜
夫と死別し、勤務先も倒産。生きる気力が薄れつつある美紀は、人生に終わりを告げる前に、かつての恋人との思い出を求めて鎌倉を歩きます。 山中で道に迷った彼女がたどり着いたのは、古い洋館の台湾茶カフェ「鎌倉茶藝館」でした。それ…


