雑誌でその存在を知ってから、ずっと気になっていた「コモンプレイス手帳」。 その具体的な手法を知りたくて本書を手に取りました。先日読み終えた『巨人のノート』にも通ずる、「日々の記録を蓄積し、思考を深化させる」という考え方にシンパシーを感じたのも、購入したきっかけの一つです。
アーティストが描く、美しき手帳の世界
著者のMiiCHOSさんはアーティストということもあり、誌面で紹介されている手帳はどれも美しく、洗練されています。 読書や勉強の記録から、カフェ巡り、映画鑑賞、料理、ファッション、DIYまで。多彩な活用例が、整ったイラストや装飾と共に紹介されており、眺めているだけでも私には無理だと思ってしまいます。
理想とするのは「手帳」ではなく「ノート」
しかし読み進めるうちに、私の思いとは少し方向性が違うことにも気づきました。 誌面で紹介されているのは、シールやイラストで華やかに彩られた「作品」のような世界。対して私が求めているのは、もっと実質的なもので、あらゆる情報が一箇所に集まる「知識の集積所」としてのノートです。
装飾は二の次で、文字だけでも十分。情報の分類にシールを使うのも、個人的なスタイルには少し合わない気がしました。何より私は、「コモンプレイス手帳」というよりも、泥臭く知識を書き留めていく「コモンプレイスノート」を作りたいのだと、改めて自覚することができました。
本質的な学び:「KEY」で思考を分類する
当初、本書にはもっと理論的な深みを期待していたため、正直に言えば少し物足りなさを感じた部分もあります。しかし、「深い理論」そのものを探すこと自体が野暮なのかもしれません。
「コモンプレイス」の本質とは、日々の些細な「気づき」を、自分なりのルールで自由に集約していくことそのもの。その過程で、本書が提唱する「KEY(色や記号による分類)」という考え方は、非常に大きなヒントになりました。
自分らしいスタイルを築くために
手法に正解はなく、自分なりに考え、工夫し、蓄積していく過程こそが重要です。
今回、本書を手に取ったことは決して無駄ではありませんでした。華やかな装飾の裏にある「情報の整理術」を学び、自分らしいノート作りに向けて、一歩を踏み出すきっかけをいただけた一冊でした。
No.2025 2026年1月5日