村上春樹

『街とその不確かな壁』村上春樹

No.1766 2023年4月26日読了 村上春樹さんの久々の長編小説が出ることを、その直前に知り、Amazonで予約していました。そして、発売日当日に届き、その翌日頃から読み始めました。 村上春樹さんの小説は全部読んでいるわけではないです。いわゆるハルキストではないのですが、最近は新刊が出ると読んでいます。たぶん、2013年頃の『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』あたりからでしょうか。この『街とその不確かな壁』が6年振りとかですから、新刊が出るとと言うのが適切かどうかは自信がありませんが。 過去にも新刊が出て、単行本を買ったものの、読まずに挫折したものもいくつかあります。濃密だから、[…]
麦二郎
去年

『ラオスにいったい何があるというんですか?』村上春樹

No.1640 2021年9月28日読了 11編の紀行文を集めた紀行文集。タイトルはラオスのルアンプラバンに向かう途中で、ベトナムで言われた言葉からつけているようです。確かにこの文章を読むまでは、ラオスが東南アジアのどの辺りにあるか、ラオスにどんな有名な観光地や歴史遺産などがあるかについては、僕も全く知りませんでした。検索してみると、とても魅力的な風景写真が出てきて、そういうところだったのか、と感心した次第です。 ラオス以外の紀行文は、アメリカのボストン(2編)や二つのポートランド、ニューヨークについての紀行文や、ギリシャのミコノス島とスペッツェス島、フィンランド、イタリアのトスカナ、そして日[…]
麦二郎
2年前

『東京奇譚集』村上春樹

No.1639 2021年9月20日読了 奇譚とは、珍しい話、不思議な物語という意味。ありそうにない不思議な物語から、あるかも知れないと思えるくらいの不思議な話まで、幅はあると思います。でも、珍しさや不思議さがメインではなく、そのことと対峙する人の物語がメインです。 不思議なくらい偶然が重なることは、ありそうな不思議かも知れません。「偶然の旅人」は、孤独なピアノ調律師が主人公。タイトルどおり、いくつかの偶然の話です。「ハナレイ・ベイ」は、サーファーの息子を亡くした母親の人生の物語。「どこであれそれが見つかりそうな場所で」は、マンションの高層階の階段で失踪してしまった夫を探す妻と夫捜しを手伝うボ[…]
麦二郎
2年前