『しごとのきほん くらしのきほん 100』松浦弥太郎

麦二郎
麦二郎

No.1756 2023年3月16日読了

松浦弥太郎さんの本はいろいろ読んでいますが、この本と同じ形式、つまり松浦弥太郎さんの「基本」を書いた本は、『100の基本』という本を2014年の夏頃に読んでいます。
その本の続編みたいな本ですが、松浦弥太郎さんが『暮らしの手帖』を作られていた頃、ノートに書きためていた「自分のきほんとして大切にすべきこと」をまとめたのが、この本のようです。

「きほん」って何だろうと読みながら考えていましたが、言い換えると「軸」ではないかと考えていました。
自分の考え方や行動の「軸」となることが、この本で言う「きほん」なのだと思います。

僕の場合は、あまり「こだわり」の無い方で、良く言えば「柔軟」なのかも知れませんが、ブレない「軸」を持っていないような、そんな気がすることがあります。
だからこそ、この本には惹かれるのだと思います。

この本の内容

かなり分厚い本です。400ページを超えるのですが、文字数は多くありません。
しごとのきほんが100とくらしのきほんが100で、全部で200のきほんが掲載されています。
例えば最初のしごとのきほんの1番目は、『「今日のあたらしさ」を毎日生み出す』なのですが、この短い言葉が左側の1ページにあります。見開きの右側には、その説明文が120文字くらいで書かれています。
新書版くらいの大きさなんですが、だいたいそれくらいのレイアウトになっていて、その気になれば短時間で読み終えることが可能です。

でも、きほんを示す短い言葉を理解するためには、それなりに時間がかかります。
読むだけではダメだと思います。
それを実践してみて、初めて自分のものとなるのだと思います。
いや、実践しようとしてみて、失敗したり成功したりすることによって、自分の身になって行く、と言った方が良いかも知れません。

松浦弥太郎さんの経験に基づいた「きほん」が200も掲載されている本ですから、読み手も経験することが必要なんだと思います。
一読したくらいでは、その奥深い意味を理解することはできないでしょう。
何度も読んで、何度も経験して、初めて自分のものとなるのです。
もしかすると、自分のものとなった時には、「きほん」を示す言葉は、この本とは変わっているのかも知れません。

これから…

と言うわけで、一読しただけでは終わりたくありません。
これは良いな、ぜひ自分のものにしたい、と思ったことは実践してみることにします。
いつも傍らに置いておき、パラパラと捲りながら、自分の言葉に換えて行く作業も有効かも知れません。

「消化する」ことを意識することが必要なのかも知れません。
自分の経験に基づいて、自分なりの言葉に変換してこそ、自分のものとなると思います。
松浦弥太郎さんの「きほん」がそっくりそのまま自分の「きほん」になるとは考えにくいのです。
だから、しばらくはこの本は、繰り返し捲ることだと思っています。
そして自分なりの「きほん」は、ノートに書きためたいと思います。

麦二郎

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