『ゆうべの食卓』角田光代

麦二郎
麦二郎
2023年3月12日

No.1753 2023年3月4日読了

読書メーターに登録した読んだ本の著者ナンバー1が、実は角田光代さんです。
読んだ本の数は、68冊とダントツのトップです。第2位は伊坂幸太郎さん、40冊。第3位が、荻原浩さんで、33冊と続きます。

角田光代さんは、初期の何作か読んでないものがあるものの、出版された本のほとんどを読んでいます。
ただ、最近の作品は読めてなくて、この『ゆうべの食卓』はかなり久しぶりに読んだ作品です。

この本の内容

雑誌「オレンジページ」の2020年7月2日号から2023年2月17日号に連載された短編小説を集めたものです。
3つの短編で1つの物語という形になっています。
物語は11収録されています。

いずれも食べることをモチーフにした物語なのですが、主に家族が絡んだ物語です。
食べることが主ではなく、主人公やその家族の生活、つまり人生の一コマが主です。
軽めの話が多く、これまで読んだ角田光代さんの小説ほど読み応えは期待できません。
でも、軽めの話のようだったことが、久々に読んでみようと思ったきっかけかも知れません。
読み始めると引き込まれそうな重い話は、今はちょっと引いてしまうのです。

連続して「食べる」ことをモチーフにした小説を読んでいると、「食べる」ことは生活の基本なんだなと思います。
もしかすると、人生の基本なのかも知れません。
美味しいものを食べると、大きな幸福感を感じます。
ストレス発散法の1つに、食べることがあります。
やけ食いなどがあるように、悲しい出来事を忘れさせてくれる力があるようです。

他の角田光代さんの作品のように、結構重厚なものを期待すると、外れてしまうかも知れません。
でも、角田さんらしい短編でもあるのだと思います。
個人的には、買って読む前に思ったとおりの本でした。

これから…

最近本屋さんで、角田光代さんのちょっと気になる本があります。
『タラント』という本です。
結構分厚い本です。
久々に思い出した角田光代さんの本ですから、気になる本は近いうちに読むかも知れません。
もっと気になる本がありました。
猫好きの角田光代さんのエッセイです。
『明日も一日きみを見てる』です。こちらの方を先に読むと思います。

麦二郎

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