『継続するコツ』坂口恭平

麦二郎
麦二郎

No.1744 2023年2月12日読了

坂口恭平さんのことは、この本を読んで初めて知りました。
『0円ハウス』という路上生活者のハウスの写真集を刊行したり、「いのっちの電話」として自身の携帯電話を公表して、年間1万人を超える「死にたい人」の声を聞いている方です。
この本の中でも触れられています。

実はこの本を「自己啓発本」かなと思って、買ってしまいました。
要するに物事を継続できるようになるノウハウが書かれているのかと思ったわけです。
内容はちょっと違っていて、これは「エッセイ」に近い本なのかなと、読んでみて思いました。
坂口さんがずっと継続していることは、要するにやりたいことであり、好きなことであり、別に誰かに評価されるためにやっているわけでなく、収入を得るためにやっていることでもないということが書かれているのです。

つまり、好きでもないこと(仕事)や嫌いなこと(仕事)を無理に続けようとしても、難しいだろうということなのです。
「継続するコツ」としては、他人の評価を気にしないことであり、そのことで収入を得ようとしないことなのであり、「やること」は好きなことであり、やりたいことであるということなのです。
継続できて当たり前だと思うのですが、当たり前でないことを継続することは難しいことなのだと言うことには、大いに賛同できます。

ただし、やっぱり毎日そればっかりやるということを前提とすれば、そのことで生計が立てられないと、常識的には継続が難しいこともやらざるを得ないわけです。そういう意味では、好きなことややりたいことで生計が立てられるということは、非常に羨ましいことであり、ラッキーなことだと思います。

でも、坂口さんの考え方には、同感できる部分が多々あります。
嫌なこと、やりたくないことをやり続けて、何が幸せなんだろう、そう考えると坂口さんの本に頷ける部分は多々あるのです。

麦二郎

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