『24 TWENTY FOUR 今日1日に集中する力』堀田秀吾
No.1731 2022年12月30日読了
ちなみに2022年は、71冊の本を読んだことになりました。
2016年は101冊と100冊を越えていたのですが、2017年以降順に79冊、89冊、91冊、91冊、85冊、71冊と続きます。
本を読むと言うことは、冊数やページ数が大切なのではなく、良い本に出会えるかどうかということが大切なんだと思います。
でも、良い出会いをするために、今年はもっと沢山読みたいと思っています。
去年読んだ71冊目の本について、今日は感想を書くことにします。
12月6日に読み終えた『限りある時間の使い方』と同じ主張の本でした。
タイトルどおり、「今、目の前のことにただ集中すること」が「今日を自分の手に取り戻す」唯一の手段なのだと言うことです。
今日1日に集中することを妨げるものは、沢山の情報だったり、スマホだったり、ニュース、ゲーム、SNSなどです。
マルチタスクが当たり前の世の中ですが、同時に複数のことを実行できているのかと言うと、たった2.8秒の中断でミス発生率が倍になるという実験データがあるそうです。
人の脳はそれほど進化していないので、実際は二つのシングルタスクを切り替えているだけなのです。
確実にできることは、「今日の24時間にやるべきシングルタスクを決め、集中して取り組むこと」なのです。
では、「24時間に集中する」ためにはどうすれば良いのでしょうか。
目の前のことに集中できない要因を取り除いてやることです。
「不安」が集中できない状態を作るのですが、「不安に思うことの9割は実際には起こらない」し、その「不安」も時間が経つと忘れ去ってしまうものが大半なのです。
「不安」を書き出すことで、冷静な判断ができるようになります。
或いは指全体でトントントンとおでこや眉毛、目尻、あごなどをタッピングすると、「不安」は解消されるようです。
いろいろな時間管理の本に出てくる「時間管理のマトリックス」で「優先順位」を決めることが重要です。
そうすると、脳が不要な情報を排除してくれる働きを始めます。
意識して「長期的で重要度の高いタスク」を選んだり、「優先順位」に迷うことがあれば「分析」ではなく「勇気」で決めると良いようです。
このように「今、目の前のことにただ集中すること」のために役立つノウハウやそれを実証した実験結果について書かれている本です。
とても論理的で、同感できる内容でした。
これだと思ったのは、最後の章でした。
「追求者」か「満足者」か。
そして要するに「自分で意思決定を行って初めて、自分の仕事も人生も全うすることができる」ということは、そのとおりだと思いました。
1年の最後に、良い本に出会いました。