『リバー』奥田英朗

麦二郎
麦二郎

No.1719 2022年11月12日読了

約650ページの大作でしたが、飽きさせないのは、さすが奥田英朗さん。
久々長編小説を楽しんで読むことができました。

栃木県と群馬県の県境を流れる渡良瀬川を舞台とした小説です。
ある日渡良瀬川の河川敷で若い女性の死体が発見されます。十年前の連続殺人事件と同じ手口の殺人事件でした。
栃木と群馬の両県の警察が動き始め、3人の容疑者が浮かび上がります。
刑事達と退任した元刑事、十年前の被害者の父親がそれぞれに犯人を追いかけるミステリーです。

ミステリー作品なので、これ以上は語りません。
それにしても長い小説でしたが、飽きないで読むことができたのは、奥田英朗さんの上手さなんでしょう。
後半は次の展開を知りたくて、ページを捲るスピードが速くなりました。
最初の方は、登場人物の関係性などを理解するのに、少々時間がかかりましたが。
渡良瀬遊水池には何度か行ったことがありますが、この小説の舞台となっている辺りには行ったことがありません。
なるほど、そういう位置関係なんだ、渡良瀬川ってそういうふうに流れているんだ、という感じです。

このところ小説からは遠ざかっていて、特に長編は久々でした。
奥田英朗さんの新作を堪能することができました。

麦二郎

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