『針と糸』小川糸

No.1686 2022年4月17日読了

毎日新聞に連載されたエッセイ集。
エッセイというのは、好きなエッセイストさんや小説家さんのものでないと、なかなか読まない。
小説家によってはエッセイは滅多に書かない方もいるので、好きな作家でもエッセイは読めない方もいるってことだ。当たり前だけど。
比較的良く読んでいるのは、角田光代さん、小川糸さんのお二人かも知れない。
他にも読んでいたりするが、エッセイ集そのものが少ない作家さんが多い。

これまで小川糸さんのエッセイ集は、日記形式のエッセイ集を良く読んでいたと思う。
このエッセイ集は日記形式のものではなく、そういう意味では新鮮な気持ちで読んだ。
小川糸さんと言えば、この前(かなり前)まで鎌倉に住んでいたと思ったら、このエッセイではベルリンでの暮らしのことが書かれている。
そのベルリンの生活が興味深い。物を大事にするところ、ドイツの電化製品は長持ちするように作られていることなど。
一番印象的だったのは、日曜日は完全に休むということ。
日曜日に閉めるお店が多いというところは、日本では考えられない。
土曜日はどこかに出掛けて、日曜日は家で過ごす、というところはとても魅力的に思えた。
真似しようと思った。
それでも、のんびりしきれないのが日本人なのかも知れない。

そんなことを思いながら、一つ一つ読み進めたら、いつの間にか最後まで読んでいた感じだ。

麦二郎

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