永遠の0

投稿者: | 2011年12月26日

『永遠の0』百田尚樹

実はこの本を買ってから、かなりの時間が経っている。面白そうだし、評判も良さそうだし、これは是非読まなくてはと思い買ったのだけど、なかなか読めなかった。600頁近い分厚い本で、読み出したら時間がかかるということがひとつ。もうひとつは、第二次世界大戦で活躍した零戦にまつわる物語だということが、なかなか読み出せなかった理由だ。戦争物だというイメージがあったからである。特別な理由はないけれど、何となく時代劇だとか、過去の歴史物は好きじゃないというイメージがあった。

永遠の0』を読み進めて、すぐにそれは間違いだということに気付いた。単なる戦争物ではないし、歴史物でもないことに気付いたからである。だからと言って、時代背景は省略されているかと言うとそうではなくて、しっかりとわかりやすく書かれていて、自然に頭に入ってくる感じだ。その上で主人公の凄まじい生き方が徐々に明らかになって行くところなどは、知らず知らずのうちに物語に引き込まれていく。夢中で読んでいて、電車がどの駅辺りを走っているのか、すっかり分からなくなっていた。通勤電車が書斎みたいな、僕の読書生活だけど、そういうことは滅多に無い。年に数回有るか無いかだ。

ストーリーには触れないけれど、とんでもなく生き難く、自分自身の生き方を貫くことが困難な時代に、それを成し遂げた人の物語だと思う。死と直面しつつ、生きることに執念を燃やした人の素晴らしい人生を描いた物語だと思う。その時代と比べて、はるかに生きやすい今という時代に、自分自身を見失った生き方をしていることが、恥ずかしくなってしまう。そういう意味では、今という時代にも共通するものが描かれている。むしろ、今のような時代だからこそ、自分自身をしっかりと持って、流されないで生き抜くことが必要だと、説いているようにも思える。

2011年も終わりに近づいているが、とても良い本を読んだと思う。今年読んだ本の中では、最も印象に残る本だったと思う。迷わずナンバー1と言いたくなる本だった。
(145冊目/2011年)


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永遠の0」への2件のフィードバック

  1. 小夏

    あ、追い抜かれてしまいました!
    先月から読み始め、半分まで読んだところでストップしています。
    通勤時に読もうとカバンに入れて見るものの、少し重くて持って行くのをためらってしまうんです…。
    面白いです!面白くて、乗り過ごしそうなので危険な本ですね。

    春風さんが今年ナンバー1とおっしゃるなら、今年のうちに読み終わらねば〜!

  2. 春風裕 投稿作成者

    文庫本なのに重い本ですからね。
    僕も読み始めるのを躊躇っていましたが、読み始めると面白くて一気に最後まで読めた感じです。
    後半が更に面白くなりますので、頑張って読んでください。

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