『ランチ酒』原田ひ香

投稿者: | 2018年2月6日

16話で300ページ弱だから、1話20ページないくらいの短編に分かれている。人気のテレビドラマ「孤独のグルメ」に似ている。でも、『ランチ酒』の一つ一つの話には、人間模様が織り込まれている。

主人公は、犬森祥子。その仕事は、「見守り屋」だ。夜から朝まで、人やペットなどを寝ずの番で見守る仕事だ。見守られる人達の人間模様が、この小説では描かれている。

寝ずの番で朝まで働いて、その後ランチを食べながら一杯飲むと言う楽しみが、この本のタイトルになっている。僕の休日はもっぱらランチ酒になることが多いので、変な共感を覚えてしまう。

主人公の置かれた境遇も、この小説の重要な部分だと思う。祥子は、離婚して娘と離れて暮らしている。元夫とも会ったり、娘とも月に一回は会う。16話に分かれてはいるが、この元夫や娘との関係が一貫して描かれているから、切れ切れの話ではなく、ひとつの物語として読める。そういうところも、短い話に飽きずに読める要素だと思った。

読み易い文章と短編だけどそこに人間模様が詰まっている一話一話、そして一連のストーリー性が、この本の魅力だと思う。面白い小説だった。続編は無い方が良さそうだ。
(12冊目/2018年)


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