『キラキラ共和国』小川糸

投稿者: | 2017年12月17日

キラキラ共和国』を本屋さんで初めて見た時には、あの『ツバキ文具店』の続編だとは知りませんでした。でも、何だかとても装丁が似ていたので、とても気になっていました。積読本をむやみやたらと増やさないと決心していた時期だったので、手に取って見ることはしなかったのですが、いよいよ本の買い出しに行くと決めていた日が近づき、買う本を決めようとしていた頃に、続編なんだと気付きました。間抜けな話かも知れませんが。

積読本が多い状況は変わらなかったので、買ってもしばらく後で読もうと思っていたのですが、やはり早い時期に読まずには居られませんでした。ページを捲ってびっくりです。あのミツローさんと QPちゃん、そして主人公の鳩子は、家族になっていました。家族になった、つまり鳩子とミツローさんが入籍した日が、この物語の始まりです。

鎌倉を舞台として、三人の家族を中心に、男爵やパンティー、バーバラ婦人などのキャラクターが、ほんわりとした物語を進めて行きます。僕が知っている鎌倉やお店、レストランが出て来るのも、この物語を読む楽しみでもあります。僕にとって読んでいて楽しい本なのです。本にはいろいろな面白さがあると思いますが、心が荒れている時に読みたい本が、この本だと思います。心が荒れている時に、シリアスなミステリーを読んだり、難解な本を読んだりするよりも、こういうほっこりする本があっているのです。

この本を読んでいると、幸せというものについて考えます。幸せというのは、幸せと思えるかどうかにかかっていると思います。いつも変わらない毎日の繰り返しを幸せと思えるなら幸せですし、もっとドラマチックな日々を期待するなら、変わらない毎日は幸せじゃないかも知れません。人それぞれの幸せは、それぞれ別物だと思いますが、日々の中の何かに幸せを感じられるかどうかなんだろうと思います。それは不変なんじゃなくて、その時々で変わるものかも知れません。そういうことを考えながら、僕はこの物語を読み進めます。
(75冊目/2017年)


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