『ヴァラエティ』奥田英朗

投稿者: | 2017年4月7日

あとがきによると、『ヴァラエティ』はまとまらなかった短編集であり、眠っていてお蔵入りしたかも知れない作品の集まりとされている。

ショートショートを含めて、収録されている短編は7作品で、その他に2つの対談が収録されている。読み物として個人的に面白いと思ったものは、まずは最初の二つの短編。その二つの短編は繋がっていて、そのまま三つ、四つと書かれていたら、シリーズ物になっていただろう。残念ながら、三つ以上は続かなかったようだ。大手広告代理店から独立して会社を創った中井という40歳前の男が主人公で、四苦八苦しながら社長として成長して行く姿が描かれようとしているところで止まっている。続きがぜひ読みたい気がする。

この本の中で個人的に一番面白いと思ったのは、「ドライブ・イン・サマー」という短編。ある夫婦が長距離を車で移動中に、複数の変わった人物を拾って乗せるという展開の中に、奥田英朗らしいユーモアが散りばめられていて、とても面白い短編だった。

そのままだったらお蔵入りしていて、読めていなかった短編が読めたということで、とても良かったと思える短編集だ。奥田英朗さんの本は、外れが無い気がする。次はどんな本が出るか、楽しみにしたい。
(23冊目/2017年)


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