『獣の奏者 Ⅰ 闘蛇編』上橋菜穂子

獣の奏者 Ⅰ闘蛇編』この本を買ったのは、2015年9月頃のことでした。5巻を一度に買ったのですが、それから1年半くらい積読本になっていたのは、読み始めると止まらないという怖れがあったからでした。でも、とうとうその扉を開いてしまいました。

ファンタジーでは登場人物の名前を覚えるのに苦労して、徐々に慣れてきてから物語に引き込まれて行くのですが、この本は違っていました。最初からぐいっとこの本の世界に引き込まれた感じです。

『獣の奏者』に関する感想を書く前に、ひとつだけ断っておきます。こういう本ですから、そのストーリーには極力触れないで、本の感想を書くことにします。そうしないと、これから読む方が万が一この拙い感想文を読まれた時に、この本の面白さを損なってしまうからです。

『獣の奏者』の主人公はエリンという女性で、その生き様を描いた物語です。エリンが関わるのが、闘蛇と王獣という架空の生き物で、いずれも人間の戦いの道具として使われています。生き物のあるべき姿や人という生き物の生き方がこの壮大な物語のテーマだと思います。

そんな物語の中で、この第一巻はエリンが王獣に出会うまでを描いています。実はこの物語は、『獣の奏者 Ⅱ王獣編』までで一度完結している物語です。第四巻までが書かれた理由は、著者のあとがきに書かれていますが、第三巻から第四巻は続編と言うよりも、この素晴らしい物語が、自然に、必然的に進んで行った感じです。

この『獣の奏者 Ⅰ闘蛇編』を読んで行くに従って、この物語がどのような道を辿って、どのような終わりを迎えるのか、それを知りたくて堪らなくなります。言い換えれば、主人公エリンの生き方をずっと追いかけて行きたくなるのです。

個人的にファンタジーは、架空の世界の夢物語みたいなイメージを持っていたのですが、この本を読んで認識を新たにした感じです。この物語は、架空の世界を舞台にして、人間が生きる意味を問い、それに対する答えを出そうとしている物語だと思いました。
(9冊目/2017年)


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