『ストロベリーライフ』荻原浩

『ストロベリーライフ』荻原浩

ストロベリーライフ』は、荻原浩さんの直木賞受賞後第一作。直木賞受賞作って何だっけとふと思ったので調べてみると、去年読んだ『海の見える理髪店』でした。「ああ、そうだった!」という感じで、ど忘れしていました。

タイトルからすると、この本の内容は想像どおりでした。農家の長男である主人公の望月恵介は、農業を継ぐのが嫌で広告デザイナーを目指し家を出た。今では、就職した広告代理店を退社して、起業している。でも、起業した直後はそれなりに仕事があったものの、今は仕事も少なくなってしまっている。妻の美月は、パートに出ている。この物語が始まるのは、主人公の父親が脳梗塞で倒れるところから。実家に戻った恵介は、父親が入院している間は、家業を手伝うことにし、苺の収穫や農作業を始める。そうこうしているうちに、苺作りにのめり込んで行く。

ストーリーとしては大きな波もどんでん返しも無く、淡々と進んで行く感じです。荻原浩さんらしいユーモアと温かみが感じられる物語です。ラストは期待を裏切らない結末でした。ところどころに農業の課題みたいなものも描かれているし、故郷を出た主人公が農業を継ごうと決意するところなど、今の日本の抱える問題を象徴しているのかも知れません。ユーモアだけではなく、社会性もあったのかと思う作品でもあります。

いずれにしても、荻原浩さんらしいユーモアと温かさに満ちた作品だったと思います。
(6冊目/2017年)


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