『コンビニ人間』村田沙耶香

投稿者: | 2016年9月27日

『コンビニ人間』村田沙耶香

芥川賞受賞作の『コンビニ人間』ですが、実は受賞前に『文學界2016年6月号』を買っていて、その中に収録されていた作品でした。この『文學界2016年6月号』をたまたま買ったのは、中村文則さんの『私の消滅』を読んでみたかったからです。まさかその中にベストセラーになり、芥川賞を受賞する作品が含まれているなんて、びっくりしました。

で、しばらくは積読本になっていたのですが、今回読んでみました。中編小説なので、すぐに読めてしまいます。主人公のコンビニ人間としての人生を描いた小説なのですが、それを通じて何を言おうとしているのかについては、少々理解し難いところがあります。ただ単に僕の読解力が無いのだと思いますが。

コンビニでのアルバイトという仕事しかできない主人公ですが、それが社会の中でとても浮いている存在だと周りからは思われています。一般的でなく、特異な人間として家族からもそういう目で見られています。果たしてそうなのかなという疑問が残りました。

「コンビニ」という言葉を「仕事」と置き換えて、「仕事人間」だったらどうなんだろうと思いました。仕事というものしか楽しみが無い人、仕事でしか生きられない人なんでしょう。比較の問題であって、大きな違いは無い気がします。「コンビニ人間」は、もっと狭いところで生きている感じがしますが、それも比較の問題なのではないでしょうか。現代社会には、実にこういう人間が増えているのではないかと思います。悪人ではないのだけど、ある狭いところでしか生きられなくなった、そういう人は「コンビニ人間」に限ったことではなく、実に大勢存在しており、僕自身もそう変わらないのかも知れません。

僕の場合は、そういう読み方をしてしまいました。面白い小説でした。
(80冊目/2016年)


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