『アニバーサリー』窪美澄

アニバーサリー』を読了しました。文庫本で約400ページの長編ですが、後半は一気に読み終えました。とても面白い小説だというのが、敢えて一言で感想を述べるとそういうことになります。

『アニバーサリー』窪美澄

この小説の舞台となっているのは、2011年の震災の東京です。タイトルのアニバーサリー、つまり記念日とは何を指しているのでしょう。とらえ方によっては、いろんな記念日があると思いますが。

マタニティスイミングのインストラクターを70歳を越えても続けている晶子と、たった一人で出産を迎えようとしているカメラマンの真菜の二人が中心に描かれています。晶子が体験した戦時中の空襲でがれきの山になった東京の印象と、震災の津波の被害を否応なく重ねています。戦時中の母親と晶子、そして震災の最中の真菜が重なっているようです。母と子の世代を跨がった物語という印象です。

この物語は、女性向けなのかも知れません。女性が生きて行くことや子供を産み、育てることを描いている物語なのだと思います。もしかすると僕の場合は、女性作家の作品ばかり読んでいるかも知れません。もちろん、男性作家の作品も沢山読んでいますが、やや女性作家のものが多い気はします。女性の逞しい生き方に憧れているのかも知れません。男性の強さと女性の強さは、違っています。自分自身が持っていない強さへの憧れなのかも知れません。男性に無くて、女性にあるものは、子供を産み育てるということがそのひとつです。
(78冊目/2016年)


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