『バベル九朔』万城目学

投稿者: | 2016年6月17日

『バベル九朔』万城目学

バベルの塔は、旧約聖書の「創世記」中に登場する巨大な塔のこと。九朔は、主人公の姓であり、「バベル九朔」という名前の雑居ビルを建てた主人公の祖父の姓でもある。

万城目学さんの新作『バベル九朔』が出版されたのは3月だったが、買って読むのを楽しみにしていた。万城目学さんの小説は全部読んでいるから、常に新作を待っている状態だ。

読み始めてみて、ちょっと意外だったのは、読むスピードが上がらなかったことだろうか。前回読んだ『とっぴんぱらりの風太郎』などは752ページもあったのに、あっと言う間に読み終えた。今回の作品は430ページくらいで、そこそこの長編なんだけど、それにしても5日間もかかって読んでしまった。読み辛さを感じてしまったのだけど、何故だろうか不思議だった。文章が小難しいわけではない。もしかすると、本の帯にあるとおり「奇書」であるが故に、読みにくい部分があったのかも知れない。

雑居ビル「バベル九朔」の管理人をしている主人公は、ある日全身黒ずくめの「カラス女」に出くわし、逃げる途中で異次元の扉を開けてしまう。異次元に入り込んだ主人公が見たものは、雲をも貫くバベルと呼ばれる巨大な塔だった。前半は「バベル九朔」の店子や管理人の仕事が、割と長く描かれており、途中から異次元での冒険活劇のようになって行く。

読みづらさを感じつつ、物語の中にはしっかりと引き込まれた。そういう意味では、これまでの万城目学作品と同じだ。
(64冊目/2016年)


↑↓この記事良いなと思ってくださったらポチッとお願いします!
ブログランキング・にほんブログ村へ 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


*

This blog is kept spam free by WP-SpamFree.