『夜離れ』乃南アサ

『夜離れ』乃南アサ

この本の『夜離(よが)れ』というタイトルは、6つの短編の最後のタイトルなのですが、どんな意味なのか調べてみました。「女のもとに男が通うのがとだえること」という意味でした。なるほど最後の短編はそのままの内容でしたが、6つの短編に共通するものでもある気がします。

6つの短編全てが男女の関係を描いているわけではなく、男女関係だったり、友達関係だったり、家族関係だったりする。恋愛関係や結婚に関する女性の心理を描いている短編集だと言うのが、ぴったり当てはまるような気がする。

中にはとても怖いものもあるけれど、ホラー小説ではない。特に、「祝辞」や「髪」、「枕香」が怖いなあと思った短編だが、何が怖いと思ったかというと人間の性みたいなものかも知れない。心の奥底に潜んでいて、ある特別な条件で特別な場合に現れる性なのです。そういう深層を描いているところが、乃南アサさんのこの短編集のすごいところなのです。

ひとつひとつがとても良く出来ている短編で、短編毎に気持ちが切り替わるのではなく、長編のように続いている感じで、一気に読んでしまいました。そういう短編集なのだと思います。
(81冊目/2015年)


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