『すれ違う背中を』乃南アサ

投稿者: | 2015年8月21日

『すれ違う背中を』乃南アサ

すれ違う背中を』は、刑務所で知り合った小森谷芭子と江口綾香のふたりが、健気に生きて行く姿を描きつつ、身の回りで起こるちょっとした事件と関わる話の短編集です。「梅雨の晴れ間に」と「毛糸玉を買って」、「かぜのひと」、「コスモスのゆくえ」の4つの短編が収録されています。

ちょっとした事件と言うか、謎と言うか、そういうものがうまく配置されていて、読んでいるうちにいったいどういうことなんだろうという興味から、物語に惹き込まれ、集中してしまいます。

「梅雨の晴れ間に」は、ふたりはくじに当たって大阪旅行に出掛け、そこで綾香の友人の男性に偶然出会います。その男性の人生のちょっと謎めいた部分に惹き込まれます。主人公のふたりの健気な生活の様子も、クローズアップされます。

「毛糸玉を買って」は近所で起きたストーカー事件、「かぜのひと」は綾香が知り合ったちょっといい男を芭子に勧める話ですが、このいい男にちょっとした謎があります。最後の「コスモスのゆくえ」はふたりが通う居酒屋で働く女性の謎です。

どれもちょっとした謎に惹き込まれ、後味も悪くない結末が来るという感じの短編です。読みやすくて、面白くて、ページを捲るスピードもアップする本だと思います。
(69冊目/2015年)


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