『クローズド・ノート』雫井脩介

投稿者: | 2014年4月25日

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クローズド・ノート』と言うと、2007年9月に映画が公開され、その舞台挨拶で沢尻エリカさんの不機嫌が話題になった。それは知っていたのだけど、映画も観たことはないし、原作も読んだことが無かった。

雫井脩介さんの小説は、『つばさものがたり』を初めて読んだ。『クローズド・ノート』と同じような柔らかいほんわかとする小説なんだけど、このふたつの作品は例外的な作品らしい。雫井脩介さんの作品と言うと、『火の粉』や『犯人に告ぐ』が代表作でジャンルとしては推理小説らしいが、この恋愛小説『クローズド・ノート』以降で作風が広がったようだ。

引っ越したマンションのクローゼットの中にあったノートに隠された、ひたむきな生き方と悲しい恋の物語がこの小説の中心である。万年筆好きにはたまらないシーンもある。主人公の女子大生がバイトしている文房具店で、万年筆を勧めるシーンである。主人公が持っているのは、「デルタドルチェビータミニ」という万年筆である。いろんなブランドの万年筆が出てきて、思わず欲しくなってしまう。

万年筆の試し書きには、「永」という字が良い、なんて話も出て来る。本題と外れた面白さなのかも知れないけれど、万年筆でていねいに書かれたノートを連想させているので、モチーフとしては面白い。

ラストはだいたい想像できる展開だったけれど、それがわかっていても、爽やかでとても良いラストだったと思う。
(39冊目/2014年)


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