なでし子物語

投稿者: | 2013年4月9日

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ほとんど一気読みしてしまった。400頁弱のボリュームだったけれど、昨日一日と今日の朝で読み終えた。

伊吹有喜さんの本を読むのは、『なでし子物語』で3冊目になる。『四十九日のレシピ』で知った作家さんだったけれど、どうせならデビュー作から読もうと思い、『風待ちのひと』を先に読んだ。2冊とも面白かったけれど、今のところ一番いいなと思ったのは、『風待ちのひと』の方である。そして3作目が出版され、すぐに買った。

父は亡くなり母にも捨てられた耀子は、祖父に引き取られる。祖父は遠藤家の山仕事をするため、常夏荘の敷地内に住んでいる。そこへ遠藤家の跡取り息子立海がやって来る。彼もまた母と別れており、父親は祖父くらいの年齢で遠い存在である。二人とも孤独だったが、似たような境遇がそうさせたのか、とても仲良しになり、お互いを必要とする存在になる。この二人と夫を亡くして過去ばかり見ている未亡人が出会い、それぞれが自分の人生を変えようとする。続きを読みたくなるようなところで終わってしまうけれど、あたらしいじぶんをつくるため、前向きに生きて行こうと決める。

その終わり方で良いのかも知れない。きっとまだまだがんばらないと、新しい自分はつくれないから。これ以上続くと辛いことも多くなるような、でも最初みたいに弱くないし、決して不幸に向かって行くわけではない。長い雨が続いて、ある日カラッと晴れたような簡単な終わり方じゃないだけに、続きが読みたいような、読みたくないような、そんな気がするのだ。
(6冊目/2013年度)


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