金曜のバカ

投稿者: | 2013年2月16日

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金曜のバカ』は、越谷オサムさんの単行本としては5作目に当たり、初の短編集だということです。僕がこれまで読んだのは『ボーナス・トラック』と『陽だまりの彼女』の2作品なので、この本が3作品目となります。出版の順に読んでいるわけではありません。初めて読んだ『陽だまりの彼女』がとても良い印象だったので、いろいろ読んでみたい作家としてリストアップしているのです。

さてこの本には、5つの短編が収められています。本のタイトルになった「金曜のバカ」は、ひょんなことでストーカーと間違えられた男の子が毎週金曜日に女子高生を待ち伏せし、柔道で対決する話です。「星とミルクティー」は星が好きな天体バカ、「この町」はこの町を嫌って東京へ行こうとするバカの話、「僕の愉しみ 彼女のたしなみ」は恐竜オタク(バカ)と野球バカの話です。最後の「ゴンとナナ」だけちょっと違っている気はしますが、青春時代には良くあるバカとそれを冷静に見つめている犬の話です。

「バカ」にもいろんな意味があると思いますが、愛着心を込めて言う「バカ」が5つの短編に共通した意味だと思います。若い頃はいろいろ「バカ」なことをして、学んで行くことが多い気がします。だったら歳を取ると「バカ」じゃなくなるかと言うと、そうでも無かったりします。人間ってどこか「バカ」な部分を抱えて、生きて行くものだったりすると思うのです。この本の「バカ」は良くありそうな微笑ましい「バカ」だったりしますが、良い意味でとんでもなくあり得ないくらいの「バカ」もあったりします。救いようの無い「バカ」だといけないですが、この本に出て来るのは救われる「バカ」ばかりなので、そういう時期もあったかな、なんて愛着を持って読んでしまうのです。
(22冊目/2013年)


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