仕事をしたつもり

投稿者: | 2011年11月17日

『仕事をしたつもり』海老原嗣生

仕事をしたつもり』を読んでみて、昨日読み終えた『減らす技術 The Power of LESS』と共通点があると思った。「仕事をしたつもり」が指す状態は、けっこう一生懸命仕事をしている状態、まわりもそれを認めていて避難する人がいない状態、本人はその好意にまったく疑問を持っていない状態、そして成果はほとんど出ない状態である。要するに本当に意味のある仕事をやっていなくて、結果が出ない状態である。『減らす技術 The Power of LESS』では、そういうものを「減らして」、意味あることに集中することを説いている。

この『仕事をしたつもり』を本屋さんで見かけてすぐに飛びついたのは、僕自身が自分の毎日の仕事に疑問を感じているからである。言い換えれば、これじゃいけないと思っているからである。周りを見渡しても、もちろん一生懸命仕事をして成果を上げている人はいるのだけど、じゃあ一日の仕事のうち全てがそうかと言うと、そうじゃないと思う。中には会社全体でそうせざるを得ない状態になっているんじゃないかと、思ってしまうこともある。

パレートの法則からすると、一日の仕事をしている2割の時間で8割の成果をあげているのだから、仕方ないのかも知れない。ただ、残りの8割をどうにかすれば、もっと成果は上げられるのではないかと思うのである。自分自身が2割で仕事をしている状態に、我慢できなくなってきているからかも知れない。だったら一日の半分で仕事をして、残りは好きなことをすれば良いということになる。最近そう思い始めていたら、この本の最後の部分にはまったく同じことが書かれていた。「仕事をしたつもり」ではなく「仕事をしたふり」をしろと言う。「つもり」よりも「ふり」である。要するに「仕事をしたつもり」だということを認識した上で、「仕事をしたふり」をするのである。そうして考えることに集中する。

「仕事とはこんなものだ」と何だか会社全体、世の中全体で決まっているかのような常識があって、それを鵜呑みにするのではなく、しっかり考えて本当に成果を上げられる仕事をしようというのが、本書の趣旨だと思う。社員全員に配ったら、会社が変わるかも知れない本かも知れない。
(132冊目/2011年)


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