八日目の蝉

投稿者: | 2011年4月27日

『八日目の蝉』角田光代

角田光代さんの小説は、この本で22冊目になる。沢山の小説を書かれているので、まだまだ読んだことのない本は沢山あるが、もう半分は越えているだろう。

これまでに読んだ角田さんの小説の中で、どの小説ともテイストが違っていた気がする。僕の中で角田さんの小説の共通的なテイストは、もっとゆっくりとしたストーリー展開だったり、いろいろな登場人物が木造二階建てイメージのアパートの一室に集合してくるものだ。アパートの一室という狭い範囲で、物語が展開していくイメージが強いのである。一戸建てでも、せいぜいその家の中の人間関係だったりする。

八日目の蝉』では、行動範囲はかなり幅広い。物語の展開としては、最初のうちは日記形式のような形で、日々続いていくのだけど、場面が早く展開している気がする。唯一これまでの作品と共通していると思ったのは、引っ越しである。この本では、主人公が意図した引っ越しではなく、急な引っ越しなのであるが。

だらだらと書いてきたが、角田光代さんの小説じゃないような気さえする本だったということだ。そして、先へ先へと読みすすめたくなるような物語の展開があった。ラストもどうなるんだろうと思いつつ、読み切った。もちろんがっかりするようなラストでもなかった。とても面白い小説だった。
(48冊目/2011年)


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